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なんだかんだで甘いんです。詰めとか。

「うわーん。うわーん……」

 貴賓席では魔女が泣いていました。

 にゃんこは三回戦の準備のために控室へと戻ってしまいます。

「………………」

 黒鍵騎士が怒ってしまったのでもふもふができません。

 近づくとチョップを喰らわされてしまいます。

 もふもふに触れることができない魔女は禁断症状に襲われかけています。

「うー……うー……こうなったら今から控室に乗り込んでミコトさんのもふもふを……」

 と、貴賓室から出ていこうとしたところに黒鍵騎士のお縄がかかりました。

「きゃうーっ!?」

 一瞬でぐるぐる巻きにされてしまいました。

 見事な捕縛術です。

「そこで大人しくしていましょうね、魔女殿」

 にっこり。

 黒鍵騎士さん、怖いです。

 これが勇者や魔王の攻撃ならばあっさりと避けていたし、反撃もしていたことでしょう。

 しかし黒鍵騎士の攻撃だけはなぜか避けられません。

 甘んじて受けてしまいます。

 惚れた弱みですかね……?

 ぐるぐるまきにされてくすんくすん泣いている魔女です。

 黒鍵騎士のお仕置きを甘んじて受けている間も、魔女は諦めませんでした。

 ずりずりと蓑虫のように移動してから、黒鍵騎士のもふもふに擦り寄ります。

「………………」

 懲りない魔女にやれやれとため息をつく黒鍵騎士ですが、やはり黒鍵騎士も最近は魔女に甘くなっているのか、それぐらいは好きにさせています。

「はむ。んむ……ちゅるり……」

「っ!?」

 しかし魔女を甘く見ていた黒鍵騎士は、その恐ろしさを改めて体感しました。

 なんと魔女は縛られて蓑虫状態になったまま、黒鍵騎士のもふもふを舐めていたのです。

 ぺろぺろちゅるりなのです。

「何してるんですかーっ!」

「何って、手で楽しめないならほかのところで楽しむしかないじゃん」

「だからって舐めないでくださいよっ!」

「だって手が使えないし」

「反省を促してるんです!」

「えー……まあ、そろそろ手でしごき……もといもふもふしたいし、縄ほどいてくれる?」

「……却下です」

「じゃあ自分で解く~」

 ぶちいっとあっさり縄をちぎってしまった魔女は黒鍵騎士に襲い掛かりました。

 お仕置きを受けたのですから今度は自分がお仕置きをする番だと言わんばかりに。

「もふもふもふ~。よいではないかよいではないか~♪」

「うわあああああっ!!??」

 もふもふ攻めモードの魔女は黒鍵騎士でも相手になりません。

 もふもふなでなでしごかれながら、黒鍵騎士は撃沈するのでした。

 合掌。

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