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選手宣誓!

 前に出てきた選手代表はマイクを手に持って観客全員を見渡しました。

 そして大きく息を吸い込み、

「我々、選手一同は、非道なるロリコン魔王を打倒するため、反乱ではなくトーナメント勝ち抜きという正々堂々とした手段でもって、今年こそあの変態を玉座から引き摺り降ろすことを誓います!」


 うおおおおおおおーーーーーーっ!

 やったれーーーーーっ!

 いい年して幼女趣味全開のあの変態親父を今年こそ引き摺り降ろせーーっ!


 選手も、観客も、ロリコン魔王に対する鬱憤はそれなりに溜まっているようです。

「ぎゃーっはっはっはっはっはっはっ!」

 そしてそれが分かっていた勇者はその場で笑い転げています。

 毎度のことながら正々堂々と大勢の観客の前で扱き下ろされる魔王陛下が愉快でたまらないようです。

「……陛下。毎回ああいうことになるのも問題ですから、そろそろロリコン趣味は控えて真っ当な奥方を迎えてはいかがですか?」

 黒鍵騎士もこめかみを押さえながら主に忠告をします。

 無駄だと分かっていてもそうせずにはいられないのです。

「やかましい! どれだけ扱き下ろされようと余は生涯ロリコンなのだっ! 死ぬまでちっぱいを撫で回しまくるのだっ!」

 魔王の方は憤慨しつつも趣味を改めるつもりはないようです。

「下剋上上等! 余の幼女お注射計画を邪魔するものはたとえ魔族であろうと一切の容赦はせん! まとめて叩き潰してくれるわっ!」

 ごごごごご、とやる気の炎を漲らせています。

 ヤる気の炎かもしれませんが。

 そして勇者の他にも笑い転げているのがもう一人、

「あーっはっはっはっはっはっ!」

 床を転がりながら腹を抱えつつ、床をバンバン叩きながら大笑いしているのは、もちろん魔女です。

「人望ないねぇ! 魔王なのに人望最悪だねえ! あーっはっはっはっはっ!」

 選手宣誓がよほど愉快だったようです。

 今回も楽しいことになりそうだと、魔女はとてもご機嫌でした。

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