反省の方向性
十分な量の土を手に入れて、にゃんこと魔女はお家に戻ってきました。
魔女はほくほくご満悦の表情で、そしてにゃんこは……
「あう~、あう~……またのあいだがへんなかんじだよぅ。むずむずするよぅ……」
すんごく色っぽい、もといショタエロい表情で呻いていました。
それを見たスカルくんたちが……
「「「「'`ァ,、ァ(*´Д`*)'`ァ,、ァ」」」」
影響……もとい悪影響を受けて悶えてしまいました。
しばらく仕事が手に付かないかもしれません。
土の入ったバケツをテーブルの上に置いた魔女は、再びにゃんこに視線を移します。
「はあ~。にゃんこ可愛い。色っぽい。ってゆーかエロい!」
そして魔女の方も悶えてしまっています。
「ますたぁ~」
潤んだ瞳でますたぁを見上げてくるにゃんこにノックアウトされない人間は不能と断言出来るね! と魔女は本気で思っているのかもしれません。
「にゃんこーっ!」
「うみゃーっ!」
ソファで悶えるにゃんこに魔女が襲いかかります。
「ふあ! ふみゃっ!」
「ここか? ここがええのか~?」
「ふみゃああああっ!」
すっかりエロオヤジ……もといお代官様っぽくなってしまっている魔女を止められる人は誰もいません。
「はあはあ……じゅるり……だ、誰もいないし……いいよね? いいよね? 私とにゃんこ大人の階段のぼっちゃう? のぼっちゃう?」
「うみゅ……」
血走った目ではあはあじゅるりしている魔女はとても怖いです。
ますたぁ大好きなにゃんこもドン引きするぐらい怖いです。
「ますたぁ……こわい……」
「っ!」
その一言で魔女が正気に戻りました。
大好きなにゃんこに『こわい』と言われて凄く傷ついたと同時に、焦りすぎたのだと反省しています。
「ごめん……にゃんこ……」
魔女は申し訳なさそうににゃんこの上からどきました。
「ますたぁ……」
そんな魔女を見て、言い過ぎたかなあと落ち込んでしまうにゃんこでした。
にゃんこから少し離れた位置で魔女がぶつぶつと言っています。
「そうだよね。そうだよね……うん。焦りは禁物だよね……。まずはきちんと教育を終えてから最終段階に入るべきだよね。さしあたってはエロ本の概念から教え込まなければ……」
「?」
反省の方向を致命的に間違っている魔女なのでした。
というか、土人形作りが進みませんね。
童話の方も始めました。
「黒猫とココロのツバサ」です。
アルファポリス絵本・童話大賞に参加中ですので、気が向いた方は覗いてもらえると嬉しいですにゃ。




