永遠のひみちゅ
「ロリ萌えアターック!」
「ぎゃーっ!」
既に相撲ですらなくなったマッチョバトルの行方は、魔王の勝利で幕を閉じました。
魔王のふんどしが破れてからは、丸出しにした暴れん●将軍をぶらぶら……もといそそり立たせながら向かってくる魔王に対して、それを目にしたくない勇者が目を逸らしながら戦うという展開になってしまったため、若干不利に追い込まれてしまったようです。
最後はそそり立ったロリ萌えパワー(?)でアッパーカット大逆転。
今回は魔王の勝利で終わりました。
ちょうどそのタイミングでマッチョポーションの効力も切れたようで、二人の身体は元に戻ります。
マッチョなお肉が萎んでいき、それでも結構な筋肉質の身体を惜しげもなく晒した二人はその場にしゃがみ込みました。
「黒鍵騎士~。着替えを持ってきてくれ~」
下半身丸出し……というよりは全裸になってしまった魔王は黒鍵騎士にそう言います。
「すぐに持ってきます」
黒鍵騎士は部屋の中にある自分の普段着を魔王に持っていきました。
サイズはほとんど変わらないので大丈夫なはずです。
魔王もこの状況で部下の服に文句は言わないでしょう。
「まーけーたー……」
上半身だけ裸の勇者が寝転がりながら悔しそうに呻きます。
どうやら負けず嫌いのようです。
「わははは。たまには魔王の威厳も復活させておかないとな」
「フル●ンで突進してくる魔王のどこに威厳があるって言うんだ……」
「大きさとか!」
「聞きたくねえ」
「さて、スッキリしたところで余は戻るかな。いい気分のままロリ美少女といちゃいちゃしたい!」
「……勝手にしろ」
勝利の余韻に浸られるのは不快ですが、今回は負けを認めます。
暴れん●将軍に目がいきすぎたのが修行不足です。
自分のよりもかなりおっきな暴れん●将軍を少しだけ羨ましいと思ったのも敗因のひとつなのかもしれません。
「……いや、俺も人並みサイズではあるんだけど」
「何の話をしてるんですか」
横で聞いていた黒鍵騎士が呆れ混じりに呟きました。
「ちなみに黒鍵騎士のサイズはどれぐらい?」
「ノーコメントですっ!」
「あ、もしかしてミニマム……ぐはっ!」
魔王がアッパーカットしたその顎に、黒鍵騎士の蹴りが入りました。
勇者さんってば今度こそ気絶してしましました。
黒鍵騎士のサイズについては永遠の秘密……かもしれません。




