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気をしっかり持つべし

「ますたぁただいまーっ!」

 にゃんこが戻って来ました。

 勇者も一緒です。

「おっかえりーっ! にゃんこー!」

 ますたぁテンションとっても高いです。

 にゃんこに飛びついてすりすりなでなでもふもふしています。

 すりすり一:なでなで二:もふもふ七ぐらいの割合です。

「ますたぁくすぐったいよー!」

「じゃあ離れる?」

「はなれないもん!」

 ぎゅーっと魔女に抱きつきます。

 にゃんこさんも甘えたいお年頃のようです。

「ちゃんとじゅっぽんとってきたよー」

 リュックサックを魔女に渡します。

 魔女は亜竜の角が十本入っていることを確認してにゃんこの頭をなでなでしました。

「さすがにゃんこ。さすが私の使い魔なだけあるね」

「えっへへ~」

 にゃんこを褒めているようで自分を褒めていることには気付いていません。

 もうちょっとだけ可愛い馬鹿でいてください。

「これでマッチョポーションが作れるね。俄然やる気が出てきたぞー」

「ますたぁ。できたらぼくものんでみたい~。まっちょになってみたい」

「却下」

「えー! ぼくがんばってとってきたのにーっ!」

「にゃんこは可愛いからマッチョにならなくていいの。マッチョになったら可愛くない」

「そうなの?」

「そう」

「わかった~。じゃあがまんする~」

「いい子いい子」

 なでなで。

 にゃんこったら素直すぎです。

「もうすぐご飯が出来上がるから先にお風呂に入っておいで。汚れてるから綺麗にしてくるんだよ」

「はーい!」

 にゃんこはお風呂場へと駆けだしていきました。

「勇者もご苦労様。ご褒美に今日の晩御飯はいくらでも食べてよろしい」

「ははー。ありがたき幸せ……って、なんで俺がそこまで下手に出てるんだよ!?」

 勇者が自分で突っ込みを入れました。

「いや、別に下手に出ろなんて一言も言ってないけど」

「うぐ……」

 魔女への恐怖が深いレベルで刷り込まれているようです。

 このままではまずい、と勇者は魔女に大して気を引き締めるのでした。

 無意識レベルで下手に出るようになったら精神的にお終いです。


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