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がおーっ!


「びっくりした~。人間形態にもなれるんだね」

 魔女は白銀龍親子を家に招き入れてからお茶を出しました。

 クッキーも出しました。

 チビ龍の方はクッキーを美味しそうに頬張っています。

「うむ。人間の棲家を訪れるのだから龍の身体では不便だと思ってな。人間形態になってみたのだ。どうだ? 似合うか?」

「超絶美女だと思う」

「そうか」

 むふん、と得意げに鼻を鳴らす白銀龍。ちょっとだけ嬉しそうです。

「さっそくだがこの子の身体を診てくれないか?」

「いいけど、今日は元気そうだね」

「ああ。今日は調子がいい。だから連れてきた」

「なるほど」

「げんきっ!」

 チビ龍は元気に手を上げます。

「かーわーいー♪」

 思わずなでなでしてしまいました。

「ぼくはーっ!? ますたぁぼくは!?」

「にゃんこも可愛いぞー! うりうり」

「にゃうーっ!」

 魔女がチビ龍に萌えていたのでにゃんこがヤキモチを焼いてしまいました。

 チビ龍もにゃんこも可愛いので魔女は両方抱き締めてしまいました。

 頬擦りしてなでなでしてすりすりして……すっかりダブルマスコットです。

「うー?」

「にゃうー!」

 魔女の腕の中で苦しそうにもがく二人を白銀龍が微笑ましい表情で見守っています。


「ぼくはにゃんこだよ」

「ボクはチビりゅーだよ」

「よろしくね」

「よろしくにゃー」

「……それはぼくのごびだとおもう」

「じゃあボクのごびは?」

「ふしゅるるる~、とか?」

「それはちょっとやだ」

「がおー?」

「がおー!」

「……チビりゅーにごびはいらないとおもう」

「……うん。ボクもそうおもう」

 語尾を通して変な友情を芽生えさせるにゃんことチビ龍でした。

 語尾は大事な萌え要素なので大切にしましょう。

 ……がおーはいただけませんね。

 ふしゅるるる~、は論外ですけど。


「ますたぁのじゅんびができるまでそとであそぶ?」

「なにしてあそぶの?」

「すかるくんくみたてごっことかどうかな?」

「なにそれー?」

 ……どうやらとても酷い遊びを思いついたようです。

 プラモデルみたいにスカルくんを分解して組み立て直す遊びです。

 にゃんこにとってはパズル感覚なのでしょうが、スカルくんにとってはたまったものではありません。

 外でにゃんこ達の会話を聞いていたスカルくん達は……

「ε≡ヽ(*゜∀゜)ノ    (゜Д゜;≡;゜Д゜)    ヽ(゜∀゜*)ノ≡≡3」

 逃げ出す算段を立てているようです。

 算段を立てる暇があるなら早く逃げましょう。

 脳みそがない分、色々と鈍くなっているようです。

 こうしてスカルくんのサクリファイスデイズが幕を開けるのです。

 ……多分。



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