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らすといっぴきだけど……

 にゃんこは順調に亜竜の角を集めていました。

 既に九本目に達しています。

 夜の森を歩きながらにゃんこはご機嫌です。

「あといっぽんでますたぁのところにかえれる~」

「そうだな……」

 にゃんぱんちとにゃんにゃんぶいれーどによる攻撃は名前に反して凶悪無比で、にゃんこはほとんど楽勝状態でここまできています。

「ますたぁにあいたい……」

 そしてちょっぴりホームシックにかかっています。

 ちょうど同じ頃、ますたぁもホームシックにかかっていることは内緒です。

 黒鍵騎士とちょっぴりいちゃいちゃして距離が縮まったりもしますが、にゃんこはまだ知りません。

 知ったらきっとヤキモチ状態になるでしょう。

 ますたぁにはぼくがいるんだから! みたいな。

「お、亜竜発見だぞ、にゃんこ」

「ほんと!? どこどこ~?」

「あそこだ」

 勇者が木々の向こうを指さします。

「いたいた~」

 にゃんこがさっそく向かいます。


「うー……」

 ターゲットロックオン、いざ成敗にゃり! と意気込んでいたにゃんこですが、とたんに意気消沈戦意消失状態になってしまいました。

「どうした?」

 勇者があとから追いついてきました。

 大変なようなら手助けをしなければと思ったのですが(魔女が怖いから去勢されるマジ恐怖)、どうやらそういうことではないようです。

 茂みの向こうには亜竜がいました。

 ただし、小さな卵を守っています。

 外敵から卵を守るように、にゃんこを睨みつけています。

「……どうする? ラスト一匹だぜ」

「うー……」

 にゃんこは悩みました。

「やめとく」

「そっか」

 予想できた答えではありました。

 にゃんこの心情的に、子供を守るお母さんをぶちのめすことは難しいようです。



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