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にゃんにゃんぶれーど!

 おらおらどけどけー! にゃんこさまのお通りだーっ!

 ばったばったと薙ぎ倒される亜竜たち……

「……とはさすがにいかないわな」

 にゃんこの戦闘を傍観している勇者がぼやきます。

 にゃんこ無双とまではいきませんが、それでも善戦はしているようです。

「にゃーんぱーんちっ!」

 どっかーんっ!

 亜竜が十メートルほどふっ飛ばされました。

 ちなみに亜竜の体格は全長十メートルほどです。

 にゃんこよりもずっとずっと大きいのです。

 それをにゃんぱんち一発で……以下略。

 やはり単体ではにゃんこ優勢のようですね。

「にゃんぱんち……おっかねえ……。魔女の話によるとあんぱんの頭部を持つ子供達のヒーローが使う得意技らしいけど……あんぱん怖いな」

 ア●パンマンに対して間違った認識を植え付けられている勇者です。

 頭部を破壊されてもあんぱんさえ入れ替えれば元気になるとか、生首状態で胴体に向かって投げつけられるとか、お腹のすいた子供たちに頭部をちぎって分けてあげているとか、とにかく怖い話を聞かされているのです。

 というか日本刀があまり役に立っていません。

 右手に持っているだけです。

 ちなみににゃんぱんちは左手でぶっ飛ばしました。

「にゃんにゃんぶれーどっ!」

 すぱーんっ! と日本刀の上段振り下ろしで気絶した亜竜の角を切り取りました。

 亜竜は額の真ん中に角が一本生えています。

 角は急所でもあるので、角を斬られた亜竜は死んでしまいました。

 にゃんこは角を掲げて大喜びです。

「えっへん! いっぽんげっとー!」

「よかったな、にゃんこ」

「うん。これでますたぁにほめてもらえる~」

「褒めるだろうなぁ。猫かわいがりで。にゃんこなだけに」

「えっへ~!」

「ところで『にゃんにゃんぶれーど』って技名か?」

『にゃんぱんち』といい『にゃんにゃんぶれーど』といい、にゃんこのセンスには何か致命的なズレがあるように思える勇者でした。

「わざめいじゃなくてこのけんのなまえ~」

「………………」

 せっかくプレゼントした日本刀に変な名前を付けられた勇者はちょっぴり凹んでしまいました。



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