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ドSな魔女っ娘絶好調

「勇者~」

 魔女がソファで黒鍵騎士に膝枕をしてもらいながら、向かいのソファに座っていた勇者に声をかけます。

「なんだ~?」

 黒鍵騎士や魔王と一緒に居座っている勇者ですが、最近は完全にごく潰しと化していますね。

 勇者なのに……

「亜竜の角が欲しいんだけど、ちょっと取ってきてくれない?」

「何で俺が」

「ただ飯喰らいが文句言える立場かな?」

「うぐ」

 ちなみに黒鍵騎士は当然のごとくただ飯オッケーであり、養殖もふもふである魔王もお目こぼし状態です。

 ただし勇者だけは魔女に何の利益も与えていないので遠慮なくただ飯喰らいのごく潰し呼ばわりできます。

 たまにお使いを頼んでも文句は言えないでしょう。

 ちなみに亜竜とは山間に生息する竜であり、かつて遭遇した白銀龍ほど強くはありませんが、それでも凶悪なモンスターとして人々からは恐れられています。

 平均レベルの冒険者五人パーティーでようやく互角といったところでしょう。

 もちろん勇者ならば楽勝です。

「取ってくるのはいいんだけどさ、一体何に使うんだ?」

「マッチョポーションを作ってみようと思って」

筋肉増強剤マッチョポーション? なんでまたそんなものを」

「いや、特に意味はないんだけど、思いついただけ」

「魔女殿……思いつきで行動する癖はそろそろ矯正した方がいいと思いますよ」

 魔女を膝枕していた黒鍵騎士が呆れ交じりに言います。

 ちなみに魔王は街中でロリ美少女ハンティングに出向いているので不在です。

 一体何をやっているんでしょうねあのロリコン魔王は。

「発明者にとって閃きは大事なんだよ、黒鍵騎士」

「魔女殿は魔女であって発明者ではないでしょう」

「魔法薬の発明者なの~」

「なるほど……」

 納得する黒鍵騎士でした。

 記憶はなくしていても身体で覚えている黒鍵騎士は身震いしてしまいました。

「というわけで亜竜の角百本よろしく~」

「百!? そんなにマッチョポーション作るつもりか!?」

 いくらなんでも多すぎますね。

「いや、予備があった方がいいかな~って」

「いや、持ちきれないから。せめて十本にしてくれ」

「仕方ないなぁ」

 魔女は渋々頷きました。

 最初は本気で勇者に百本調達させるつもりだったようです。

 鬼ですね。



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