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ソードアタック貫通ダメージ

 ざっぱーんっ! と大きな波音を立てながら出てきたのはヌシというよりは怪魚でした。

 全長十メートルぐらいはありそうです。

 ゲームによく出てくる魚モンスター、みたいな形です。

「でたね!」

 にゃんこが暢気なことを言います。

 これからヌシはにゃんこに襲いかかろうとしているのですが、まるで危機感がありません。

「というかえさがむだになっちゃったぁ」

 そして気にするところを致命的に間違えています。

 しかし鶏肉一羽分が無駄になったのは確かにもったいない話ですね。

「というか、デカいな」

「ですが食べられる風には見えませんね。あまり美味しそうではありません」

「同感。黒鍵騎士が保険をかけてくれて助かったよ」

「こっちの魚の味は保証しますよ。知っている種類ですから」

「それは何より」

 黒鍵騎士と勇者は保険としての食糧を護るべく様子を見ています。

 ここで動くよりもお魚を護ることを選んだようです。

「ねえにゃんこ。三枚おろしと串焼きと丸焼きとどれにする?」

「おろしてからさんまいにして、やいたりおさしみにしたりにこんだりっていうのはどうかな?」

「いいね。決まり」

 そして魔女とにゃんこは大乗り気でヌシの退治方法を話し合っています。

「んーと、それじゃあ風属性の切断系かな……」

「うぃんどかったぁは?」

「それだと細切れになるよ」

「う、こまぎれはこまる」

「じゃあ貫通系にしようか一撃必殺」

「えっと、そーどあたっく?」

「いいね、それでいこう。にゃんこがやる?」

「やるー!」

 任せてもらえるのが嬉しくて大はしゃぎのにゃんこです。

 呪文を唱えながらにゃんこが気合を入れます。

「そーどあたっくっ!」

 ソードアタック。

 魔力で刃を物質化して敵へと攻撃する魔法です。

 今回は貫通ダメージを与えることが目的なので細く長く形成しています。

 レイピアみたいな感じですね。

「――っ!!」

 怪魚が奇妙な悲鳴を上げてから絶命しました。

 ヌシのくせに退場があっさりすぎます。

 登場には随分と焦らされましたが退場は実にあっけないものですね。

 こうしてレギオス湖ヌシを釣り上げよう作戦は終了しました。

 釣り上げというよりは刺し上げになってしまいましたけどね。

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