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溜め込んだストレスは……

 そして庭先で暴走した黒鍵騎士と魔王が戦っていました。

 魔王もこの状況でショタ美少年もふもふヴァージョンになるわけにもいかず、いつも通りのおっさん姿になっていました。

 魔女としては目の保養がなくなってがっかりです。

 養殖とはいってもやはりもふもふがある方がいいのです。

 たとえ床に寝かせたとしても。

 優先順位が下がったとしてももふもふが多い方がいいのです。

「がああああーーーっ!!」

 黒鍵騎士が黒いオーラを纏わせながら魔王に襲いかかります。

 今までの恨みつらみがこもっている突撃ですね。

「くっ! ダークオーラはストレスの具現化だぞ! ここまで溜め込んでいたというのか!? いくら余とはいえ黒鍵騎士の属性で増幅されたこの力を捌くのはキツいぞ!!」

 ただでさえ先日のバトルで力を消耗してしまっているのです。

 完全回復できていないままこのような状況になっているのですから、魔王としてはたまったものではありません。

「それだけ恨みがたまってたってことじゃない? 自業自得だよね」

「こっけんきしはずっとたえしのんでたんだね」

 魔女とにゃんこが他人事のように言います。

「人を駄目君主みたく言うなーっ!」

 そして魔王がキレます。

 キレますが……

「駄目っつーかアホな主だよね」

「ひていできないな~」

「んがっ!」

 キレたところで追い討ちをかけられました。

 魔女とにゃんこのダブル追い討ちです。

「で? 暴走した黒鍵騎士を止めるにはどうしたらいいわけ? 魔王がぶっ殺されればいいのかな? だったら私は黒鍵騎士に協力しようかな~♪」

 魔女が恐ろしいことを言います。

 この状態で黒鍵騎士に協力したらマジで魔王がぶっ殺されてしまうでしょう。

「やめーっ! 少なくとも黒鍵騎士に力を使い果たさせれば安定するから手を出すなーっ!」

 魔王がぶっ殺されて『黒鍵騎士』という魔王の側近から解放されれば、自動的に黒鍵騎士のもふもふは自分のものになるという方程式を組み上げた魔女は本気で黒鍵騎士に協力しようかなと考えていたのですが、さすがにそれを察した魔王が懇願の悲鳴を上げました。

「ちぇ……」

 まあいくら変態ロリコン魔王で自分の好みとは著しく外れる用無しとは言え、知り合いを手にかけるのはちょっと気が咎めるようです。

 魔女は渋々引き下がりました。

 懇願が無ければそのまま協力していたかもしれませんけどね。



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