表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/363

お髭こそが我が命!

 探検を続けていく内に面白いことに気が付きました。

 男性のドワーフは大体が口髭をたくわえています。

 サンタクロースのお髭よりも長いです。

「ますたぁ、こんどはみつあみだよ」

「うん。バリエーション豊富だねぇ」

 そしてお髭はドワーフにとって一種のファッションらしく、リボンで飾ったり、三つ編みをしたり、編みこみをしたり、ツインテールにしたりと様々です。

 お髭こそが自らのチャームポイントなのだと言いたげです。

 ちなみに最初の老人はリボンなどで飾り付けたり結んだりはしておらず、代わりにお手入れだけに命を賭けているようなサラサラ具合でした。まるでトリートメント直後の髪の毛のようです。

 お髭だけを染めているドワーフも居ました。金や赤、青や桃色など、とても鮮やかです。

 極めつけは虹色お髭でしょうか。

「あれはすごかったね」

「うん。どうやって染めてるんだろうね~」

 お髭を七色……染色方法が想像つきません。

 歩いていくうちにワインセラーや武具の展示室なども見つけました。

「ますたぁ。あれさわってみたい」

 にゃんこが格好いい剣を指さして言います。

「危ないから駄目。もうちょっと大きくなってしっかりと扱えるようになったら専用の武器を創ってあげるから我慢しなさい」

「ほんと?」

「ほんと」

「じゃあおおきくなったらますたぁをまもってあげるねっ!」

「生意気だぞ、こいつぅ!」

 健気なことを言ってくれるにゃんこの頭をぐりぐりと撫でながら魔女はご機嫌でした。

 魔女はにゃんこが大好きです。

 にゃんこも魔女が大好きです。

 こうやってお互いの気持ちを確認するのはくすぐったくもあり、嬉しくもあります。


 武具を創っている鍛冶場も見学しましたが、すぐに熱気にやられて出て行きました。 

「あついね……」

「あついよぅ」

 汗ダラダラです。

 お風呂が恋しいと切実に思いました。

「温泉ならありますよ」

 虹色髭のドワーフが教えてくれました。

「なんと!」

「おんせんってなに?」

「火山のそばですからね。上質な温泉があります。よかったら浸かっていきますか?」

 虹色髭ドワーフの提案に、魔女は一も二もなく頷きました。

 日本人にとって温泉は天国です。

 ヘヴンです。

 異世界に来てまで温泉に浸かれるなんて思ってもいませんでした。

「温泉らぶーっ!」

 魔女とにゃんこは大はしゃぎで温泉へと向かうのでした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ