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判断ミス

「甘いわーっ!」

「舐めるなーっ!」

 魔女の攻撃で限界まで気を引き締めた魔王と勇者は全力でにゃんこ達を迎え撃ちます。

 結果として……

「にゃう~……」

「きゅう……」

 一撃でのされてしまった二人の姿がありました。

 もちろん殺さない程度の加減はしましたが、それでも気絶させるつもりで容赦なく攻撃をしたので戦力は完全に削いでいます。

「げ……」

 トドメの大規模魔法を準備していた魔女は前衛二人が無力化されてしまって焦ります。

 いくら魔女でも魔王と勇者が二人がかりで突っ込んできたら対処できません。

 その選択肢が最善であり勝利条件ではあるのですが、しかし魔王は判断を誤ってしまいます。

 にゃんこを羽交い締めにして勝利宣言をしてしまったのです。

「わははは! にゃんこをこれ以上痛め付けられたくなければ大人しく降参するのだ!」

 完全に浮かれています。

 後方支援型の魔女は前衛が塞がれてしまえば圧倒的不利な立場になってしまいます。

「うみゅ……」

 魔王に羽交い締めにされたにゃんこが苦しそうに呻きます。

 魔王はロリコンであってショタコンではないのでにゃんこに対しても多少厳しい対応が出来るのです。

 これがロリ美少女だったら尻を撫でつつ胸を揉みつつ無効化していたことでしょう。

「やば……」

 勇者の方は忍者を気絶させてしまったのでそのまま魔女へと特攻を仕掛ければいいだけの話なのですが、しかし嫌な予感にビシビシ襲われてしまいます。

 逃げろ逃げろと脳内警報がアラームを鳴らし続けています。

「………………」

 魔女の様子が一変しました。

 もふもふ妄執マニアである魔女にとって、大切な使い魔であり、可愛らしいショタ少年であり、もふもふ欲求源であるにゃんこをそのように扱われたら心中穏やかではいられません。

 魔女の顔の上半分が影に覆われています。

 その影から白マルの光がふたつ、キラリと輝きました。

 途轍もない威圧感です。

「バーサクモード発動……」

 ぼそりと魔女が呟きました。

 恐怖のお時間が始まります。



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