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炎と雷の龍

 忍者が勇者を牽制し、にゃんこが魔王を攻撃しています。

 おかげで後方支援に徹することが出来た魔女は、大規模魔法陣を地面に仕込んでいる最中です。

「……これは不味いかも」

 凶悪な気配を感じ取った黒鍵騎士が冷や汗混じりに闘技場エリアから観客席エリアまで下がります。

 大規模魔法が発動した場合、魔王と勇者はともかく自分は耐えきれないだろうと思ったからです。

「いい判断ね、黒鍵騎士」

 もふもふ黒鍵騎士を害するつもりのない魔女はその判断を褒めてあげます。

 ルナソールに込められた蓄積魔力が地面に仕込まれた魔法陣に注ぎ込まれます。

 闘技場の地面が赤い光を帯びていきます。

「まずいっ!」

「げっ!」

 魔王と勇者が魔女の魔法に気付きますがもう遅いです。

「時間稼ぎご苦労様。にゃんこと忍者はとりあえず休憩していいよ♪」

 そう言って魔女は二人を保護結界で包みます。

 これから発動させる魔法に巻き込まない為です。

「炎雷龍招来!」

 どっかーん!

 という効果音と共に雷を帯びた炎の龍が姿を現しました。

 両属性の攻撃能力を持った炎雷龍は、魔王と勇者にも十分なダメージを与えることが出来ます。

 これは魔女のオリジナル魔法であり、長い年月を生きている魔王と勇者も対処法を知りません。

 炎ならば水で。

 雷ならば絶縁バリアで対処できます。

 しかし両方同時に行われるとどうにもなりません。

「ぎゃーっす!」

「うぎゃーっ!」

 という訳で逃げ回ります。

「龍たんいいぞもっとやれ~♪」

 そして自らが創り出した炎雷龍にエールを送る魔女はノリノリです。

「ますたぁすごーい。こんどぼくにもおしえて~」

「それはちょっと無理かな。ルナソールの蓄積魔力があって初めて実現できる魔法だからにゃんこには使えないと思うよ」

「がーん……」

 ますたぁのすごさに改めて感服するにゃんこですが、しかし道具の差で使えないというのは悔しい気持ちになりました。

 にゃんこは炎雷龍招来を使って、その上に乗って突撃したかったのです。

 龍に跨り空を駆ける格好良さを妄想したのかもしれません。

 その内魔女におねだりしてオリハルコンの杖をもう一本創ってもらえる日が来たら可能かもしれませんね。



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