そーれもーういっちまい♪
にゃんこのぱんつも無事に染み落としを終え、三人でご馳走を食べることになりました。
食卓にはお酒が用意されています。
魔女も結構いけるクチになりました。
勇者は当然のことながらバリバリ呑めます。
「うわ~!」
にゃんこにとっては初めてのお酒ということでちょっと興奮気味です。
『大人の階段』を登ったにゃんこのお祝いということでお酒を解禁してあげたのです。
「じゃあにゃんこの夢●祝いに」
「乾杯!」
「かんぱーいっ!」
……酷い名目のお祝いですね。
三人とも盛り上がっているので誰も突っ込んでくれませんが。
魔王がその場にいたら嘆かわしさ全開で叫んでいたかもしれません。
「うみゅ~。ますたぁ~。けしきがぐるぐるする~……」
「大丈夫? やっぱりお酒やめとく?」
やっぱり子供のにゃんこにお酒は早かったようです。
さっそく酔っぱらいが出来上がっています。
「よし。にゃんこ。俺の膝に来い! だっこしてやる!」
「にゃう~」
にゃんこはふらふらした足取りで勇者の膝に座りました。
「……変な事したら殺すよ」
魔女が声を二段階ぐらい落としてから勇者を脅しました。
「大丈夫だ。もふもふしかしない」
「するなー! ソレは私だけの権利だぁ!」
魔女が酒瓶を持って勇者を怒鳴りつけます。
そのうち瓶を投げつけてしまいそうです。
「にゃ!」
しかしにゃんこがすぐに勇者の膝から飛び降りました。
「にゃんこ?」
「にゃう! いちばん、にゃんこ! ぬぎまーすっ!」
「マジか!?」
色々手遅れなにゃんこが酔っぱらいの定番『脱ぎ上戸』になってしまいました。
「にゃんこにゃんこ落ち着いて! すぐ傍にセクハラ勇者がいるんだよー!」
魔女が慌ててにゃんこを止めようとしますが、魔女の方も酔いが回っていて間に合いませんでした。
「それもう一枚♪ そーれもーういっちまい♪」
「にゃん♪ にゃう♪」
一体どこからそんな知識を仕入れたのか、腰をくねくねさせながらにゃんこが一枚一枚服を脱いでいきます。
「だめー! ぱんつはだめーっ! きゃうっ!」
最後の一枚だけは死守しようと魔女がにゃんこに駆け寄りますが、ふらついて転けてしまいました。
「あ……」
「にゃ」
そして転ける前ににゃんこのぱんつを掴んでいた魔女は、自分の手でにゃんこのぱんつをずり下ろしてしまったのでした。




