表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
170/363

正しい包丁の使い方

 魔女は大喜びでお赤飯を炊いた魔女はテーブルの上にその他のご馳走も並べ始めました。

 赤飯を初めとして、フライドチキンに鯛の塩焼き、お刺身などもあります。

 もちろんデザートにイチゴケーキも用意しています。

 今日はにゃんこの夢●祝いなのですから!

 ……どうしようもない祝いのような気がする方はどうかスルーしてくださいな。

「どうしてきょうはごちそうなの~?」

「お祝い事だからだよ~」

 るんるんと魔女はご機嫌です。

 ベッドの上で大笑いさせて貰ったので、今度はにゃんこにご馳走を振る舞ってあげるつもりなのです。

「にゃんこはぱんつを洗っておいで」

「うん。わかった」

 汚したぱんつは自分で洗いましょう~。

 その間にも魔女はうきうき顔でご馳走準備を続けています。


 にゃんこが外に出てから十分ほど経過した頃、

「うお! いい匂いがする!」

 勇者がやってきました。

「って、あんた飯たかりにきたんかい!」

 こんにちはとかお邪魔しますとか他に言うことがあるだろうが! と手に持っていた包丁を勇者に投げつける魔女でした。

 危ないのでよい子は真似をしてはいけません。

 悪い子も真似をしてはいけません。

「うおっ! 危ねえっ!」

 ぱしっと指二本で受けとめる辺りさすが勇者ですね。

「ちっ!」

「舌打ちすんなーっ! あと包丁は他人様に投げつけるものじゃない。使い方を間違えるな!」

「む。そうだった。確かに包丁は他人様に投げつけるものじゃないね」

「分かればいいんだ分かれば」

「包丁は他人様の首筋にぺたぺた当てて脅迫する道具だった」

「違う!」

 どちらにしても物騒極まりない認識でした。

「で、勇者はタダ飯を食いに来たの?」

「ああ。今日は魔女の家でうまいものを食えそうな予感がしたからな」

「……何その予知能力」

「本物だぞ。百年ぐらい前に予知の神ミーシャから授かった」

「なんてお手軽な神能力ちーと!」

「犬の散歩の報酬だったんだけどな」

「しかも依頼内容がしょぼいしっ!」

「犬っつっても神様の眷属だから結構偉い犬らしいぞ」

「勇者にお手軽散歩させられているあたりちっとも偉くなさそう!」

「お手もお座りもきちんと出来た。よく躾けられた犬だった」

「……神様の眷属イメージが一気にマイナス化したよ」

 魔女は脱力しつつも、いつものことという感じで勇者を招き入れるのでした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ