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リバウンド予防常備薬

「いよっっっっっしゃあああああああっっっっっっ!」

 魔女は拳を振り上げて叫びました。

「Σヽ('Д'o)ノェッ!」

 外まで聞こえたその雄叫びは、スカルくんたちをビックリさせてしまいます。

「んにゅ~……ますたぁ~?」

 おねむだったにゃんこが目をこすりながら魔女のところにやってきます。

「痩せた! 痩せた! 痩せたぞーっ!!」

 以前ファスナーの上がらなかったミニスカートを穿いている魔女はうきうきな表情でした。

 ファスナーにもウエストにも余裕があります。

 つまり減量大成功です。

 ウルトラダイエッターEXは効果抜群でした。

 およそ一週間でダイエット成功した魔女は、きゃっきゃうふふな表情で部屋の中を飛び回ります。

 太ったことはショックだったけど、その分痩せたことはとても嬉しいみたいな反動です。

「にゅ。よかったね~」

 ぶよぶよなお肉を堪能できなくなったのはとても残念ですが、それを口に出すほどにゃんこも学習能力が無いわけではありません。

 というか学習能力はとても高いのです。

 一度おしおきされた事に関しては二度と同じ過ちを繰り返しません。

 尻尾の付け根をちょびっとびくびくさせながらも素知らぬ振りで声をかけます。

「よし! 今日はご馳走にしよう! いっぱいお肉を食べよう! 甘いものも解禁しよう!」

「………………」

 そんなことをすればまた元のぶよぶよに逆戻りなんじゃ……と心配になりましたが、その時はまたウルトラダイエッターEXを服用すればいいのだろうとにゃんこはなんとなく考えるのでした。

 にゃんこにとってはご馳走が食べられることの方が嬉しいのでもちろん黙っています。

 お仕置きが怖いというのももちろんありますが。

 いそいそと台所に向かった魔女ににゃんこもついていきます。

「ますたぁ。おてつだいするよ」

「そう? じゃあ手伝って貰おうかな♪」

 にゃんこは魔女と一緒に台所に立つのも大好きです。

 一緒に料理をしているとわくわくします。

 にゃんこに出来ることはまだ多くはありません。

 卵を割ったり、野菜を千切ったり、その程度です。

 しかし魔女もにゃんこと一緒に料理をするのは楽しいので拒む理由はありません。

 今日はご馳走日和ということで色々なものを解禁するのでした。


 そしてリバウンドが来ないようにウルトラダイエッターEXを服用するのでした。

 この薬は今後、魔女の頓服薬として棚に常備されることになるでしょう。


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