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生かさず殺さず生殺し

 本人(骨?)達が解放を望んでいないのだったら仕方がないということで、スケルトンカイザーはスカルくん達の解放を断念しました。

 もとより正義感からの行動なので無理強いするつもりもなかったようです。

「魔女のもとから離れたくなったらいつでも我に助けを求めるがよい。我は全ての骨を救うべくカイザーになったのだ!」

 などと正義っぽいことを言っています。

 人ではなく骨しか救わないところがポイントです。

「はいはいはいはい。もううざいからさっさと帰ってくれないかな~」

 結局何の役にも立っていないスケルトンカイザーにややうんざりした魔女は、しっしっと手を振りました。

「むう。鬼魔女だな」

「もう一回メルトファイア喰らっとく?」

「っ!」

 ぶんぶんぶんぶん! と首を横に振ります。

 お仕置き用に開発したというだけあって、あの一撃は十分に手加減されたものだと理解しています。

 スケルトン属の頂点に登り詰めたスケルトンカイザーである自分を手加減の一発で半死半生にしてしまうのですから、魔女の力は驚異的です。

 逆らおうという気を根こそぎ奪い去ってしまいます。

「それでは我は帰る!」

 逃げるようにスケルトンカイザーは帰っていきました。

「゜+。*・感。゜(゜ノД`゜)゜。動・*。+゜」

 その後ろ姿にスカルくん達が感動しています。

 何故感動するのかはよく分かりませんが、カイザーという目指すべき姿がそこにあったことに何らかの刺激を受けたのでしょう。

 いずれはカイザーにレベルアップしたいという憧れもあるかもしれません。

「ほらほら、見送ってないでさっさと仕事を再開しなさい。サボってるとあんたたちにもメルトファイア喰らわせるわよ」

「エーン!!-=三ヾ(ヾ(ヾ(ヾ(ヾ(ヾ(*T□T)ツ」

「。・°°・((((ノTTTωTTT)ノワーン!!」

 いつも通りのドSっぷりにスカルくんは逃げ惑うのでした。

「そんなにこわがらなくてもだいじょうぶだよ。ますたぁはどえすだけど、ちゃんといかさずころさずなまごろしにしてくれるもん」

 にゃんこがフォローにならない慰めっぽいものをしてくれましたがもちろん逆効果です。

 生かさず殺さず生殺しって……鬼過ぎますね。


 とまあこんな感じで魔女は今日もスカルくんたちを酷使するのでした。



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