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紅の魔女の飲み薬

「で、師匠。これは何?」

 シロ改め弟子一号は魔女が差し出してきた衣装と小道具に首をかしげてしまいました。

 テーブルの上に出されたのはブルマーと体操服。そして犬耳尻尾セットでした。

 いやいや、いくらなんでもマニアすぎるんじゃないですかね、そこのロリ魔女さん。

「何って、弟子のユニフォームだよ」

「制服!? これが!? っていうか耳尻尾は明らかに服じゃないし!」

「そっちは趣味。弟子一号と言えばブルマーに体操服。そして師匠は竹刀を常備するのが王道なの」

「意味が分からないーっ!」

 それはそうでしょう。

 ここは虎道場ではないはずです。

 さらに十年ほど遡るとドイツの某貴族相談室なんてものになりそうですが、著作権的にそろそろやばそうなので脱線しましょう。


 魔女と弟子一号の交渉の末、ブルマーと体操服は勘弁してもらえました。

 代わりにスクール水着という話もありましたがもちろん却下です。

 しかし犬耳尻尾だけは断固として譲りませんでした。

「そろそろ犬が欲しいなって思ったから」

「あたしは弟子であって犬じゃなーいっ!」

「お手」

「わん」

 魔女が右手を差し出すと、条件反射的に右手を載せてしまう弟子一号でした。

「………………」

「………………」

 犬ですね。

 姿形はともかくすっかり犬的反応ですね。

「仕方ないなぁ。じゃあこれ飲んで」

「何これ?」

 魔女が手渡してきた薬瓶に首を傾げる弟子一号ですが、しかし逆らえる雰囲気でもありません。

「ブルマー体操服犬耳尻尾アイテムを装着するか、それを飲むか。弟子入りに際してはその二択ね」

「飲みます!」

 イッキ、イッキ、それイッキ~♪

 しろちゃんの、ちょっといいとこみてみたい~♪

 的なノリでごっきゅごっきゅと飲んでしまいました。

 よっぽどブルマー体操服犬耳尻尾アイテムが嫌だったようです。

 そして何としてでも弟子入りを果たしたかったようです。

 しかし次の瞬間、もう少し考えてから飲むんだったと後悔することになります。

 何せ紅の魔女お手製の飲み薬ですから、何も起こらないわけがありません。

「っ!? ぎゃーっ!!」

 弟子一号は鏡を見てから泣きながら叫んでしまうのでした。



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