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にゃんこVS見習い魔女?

「ますたぁ~、ちょっとかわいそうになってきた……」

 壁際ですんすん泣いているシロを見て、さすがににゃんこが複雑な表情で言いました。

「やれやれ」

 魔女の方もそこまでされるとは思っていなかったようで、盛大な溜め息をついてしまいます。

「どうしてそこまで弟子入りを希望するのかぐらいは聞いてあげるわよ。魔女修行がしたいなら他にも弟子入り先はあるでしょ? なんでよりにもよって私なわけ?」

「だって負けたの初めてなんだもん」

「………………」

「今まで色んな魔女っ娘とバトってきたけど、ここまで完膚無き敗北を味わったのはこれが初めて。だから弟子入りするしかないって思って」

「……なんて単細胞構造なのーみそだろう」

 敗北した奴には即弟子入り、みたいな単細胞思考回路によるものでした。

 それにしても他にも魔女っ娘がたくさんいるとは思いませんでしたね。

 ファンタジー世界なだけあってファンタジーキャラが数多く存在しているようです。

「よし。じゃあこうしよう。弟子入りテストをする。それに合格したらあんたを弟子にしてあげる。それでどう?」

「弟子入りテストって、何するつもりなの?」

「そうだね~」

 魔女はおろおろ様子を見守っているにゃんこに視線を移しました。

「一人前の魔女を目指すなら、まずはその使い魔に勝利しないとね」

「え?」

「にゃ?」

 シロとにゃんこが同時に首を傾げます。

「にゃんこと勝負して勝ったら弟子入りを認めてあげる」

「はい?」

「えー!?」

 シロとにゃんこが顔を見合わせて困惑してしまいます。

 どうしてこんな事になってしまったのでしょう?

「ま、ますたぁ?」

「にゃんこにもいい修行になるでしょ?」

「しゅぎょー?」

「そ。にゃんこって強くなりたいんでしょ? だったらまずは見習い魔女ぐらいは相手取れるようにならないとね」

どうやらにゃんこの修行名目のようです。

「しゅぎょーかぁ……」

 毎日修行をしているにゃんこですが、対戦相手がスカルくんとたまに遊びに来る勇者なので、今いち強くなっている実感がありません。

 スカルくんだと相手にならないぐらいには強くなっているのですが、勇者相手だと簡単にあしらわれます。

「うん。がんばるっ!」

「がんばれ~」

 向上心のあるにゃんこは素直に頷きました。

「……なんか利用されてる感じがバリバリなんだけど、まあ弟子入りの為だから我慢しよう」

 にゃんこの経験値稼ぎ、つまり捨て石にされようとしているシロは複雑な気分になりました。

 しかしこれに勝利すれば弟子入りできるのですから頑張ります。

 にゃんこVSシロ。

 使い魔VS見習い魔女。

 いよいよ開幕?



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