表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/363

魔女から教わる恋の歌

 遥かなる風 とこしえに 

 あなたが私を求めるのなら いつでもそばに駆けつけましょう

 私はあなたの風となり あなたと共にありましょう


「………………」

「………………」

 ハーフ少女は歌います。

 セイレーンではなく人間の歌を。

 青年への愛を綴った恋の歌を歌います。

 ちなみにこの歌は魔女がハーフ少女に教えてあげました。

 夢見る乙女の恋物語。

 そんな歌が世界一似合わない魔女ですが、そんな歌を聴くのは好きだったりします。

 そしてハーフ少女が紡いでいく恋の歌ですが、

「うまい……」

「うまいねぇ」

 さっきまでの音痴が嘘のような声でした。

 声も音もばっちりであり、セイレーンの名に相応しい天上の歌声でした。


 傍にいます あなたと手を繋ぎ続けます

 同じ道を歩きましょう

 同じ未来へ向かいましょう


「……えっと……どうですか?」

 歌い終わったハーフ少女はビクビクしながら魔女とにゃんこを見つめます。

 判定待ちの容疑者気分です。

「すっごく上手だったと思うよ」

「ホントですか!?」

 正直な感想を漏らした魔女にハーフ少女は表情を輝かせます。

「うん。じょ~ずだったよ」

 にゃんこも同意しました。

「えへへ」

 今度は照れ照れな表情になりました。

 歌って褒められたことは初めてなので免疫がないのかもしれません。とにかく喜んでいることは確かなのでハッピー展開です。

「ふむふむ。つまりセイレーンの歌を歌うときはド音痴でしかないけど、人間の歌を歌うときはセイレーンに相応しく素晴らしい歌になるってことね」

「ド音痴って……」

 褒めたと思ったら今まで以上に貶してくる魔女にどんよりしてしまうハーフ少女でした。

 ドまで付ける必要が果たしてあったのでしょうか?

「どうしてだろうね~?」

 ド音痴を無視してにゃんこも首を傾げます。

 音痴はある意味解消されましたが、謎だけは残るのでした。


魔女っ娘の世界をより一層楽しめる!……かもしれない設定ページ「さなぎマテリアル」を始めました。

裏話や意外な設定があったりなかったり。

アルファポリス雑学趣味大賞にエントリー中です。

気が向いたら投票してくれるととっても喜びます(^o^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ