ふれー、ふれー、にゃんこ♪
「~♪ ~~♪」
ハーフ少女の話を聞いてから、改めて歌を聞くことにした魔女達でした。
音痴の癖にノリノリで歌っているハーフ少女は、ものすごく痛々しい姿になっています。
歌っているのはセイレーンの歌なので、魔女たちには歌詞の意味が分かりません。
「それにしても……」
「やっぱりおんちだね~」
耳を塞ぎたくなるほどの音痴っぷりです。
にゃんこの耳が垂れ下がっています。
耳を塞ぐのは失礼だと思い、せめて聞こえづらいように耳を垂れ下げています。
「にゃんこずるい……」
「うぅ……だって~……」
見た目はとても可愛いのですが、一人だけずるをしているにゃんこに対して魔女が恨めしそうな視線を向けます。
しばらくしてハーフ少女の歌が終わり、涙目で蹲ってしまいました。
「どうせ下手なんです。わたしは音痴なんです……」
いじいじと『の』の字を描いてしまいました。
「確かに音痴だけどさ~」
「………………」
魔女さん全く容赦がありません。
容赦という言葉を知っているかどうかも怪しいほどです。
「まあ音痴は音痴なりに音痴な歌を歌い続けていれば多少は音痴がマシになるんじゃないの?」
「音痴音痴連呼しないで下さいよおおおおっ!」
さすがに耐えきれなくなって文句を言うハーフ少女でした。
魔女としてもわざとやっていたので反応してくれるととても楽しいです。
ドS魔女絶好調。
「でもこえはすごくきれいだよね」
にゃんこがフォローしてくれます。
さすがにゃんこです。
ふれー、ふれー、にゃんこ♪ みたいな感じで応援してあげて下さい。
「あ、それは認める。声は凄く綺麗だった。さすがセイレーンの血を引くだけのことはある」
「ほ、ほんと……?」
ほんの少しだけ希望を見出したようにハーフ少女が顔を上げます。
「うん。本当だよ。声が綺麗だから余計にその音痴っぷりが悲惨な状態になってるって言っても過言ではないぐらい」
「うわあああああんっ!!」
「あ、また泣いちゃった」
「ますたぁが泣かせたんだよ~」
希望を持たせた直後にまた落とすという、なかなか話が進まない音痴セイレーン編です。
魔女っ娘の世界をより一層楽しめる!……かもしれない設定ページ「さなぎマテリアル」を始めました。
裏話や意外な設定があったりなかったり。
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気が向いたら投票してくれるととっても喜びます(^o^)




