空気の読めるペットなんです。
にゃんこのショタブラックキャラ付けが確定したところで、少女の話に戻りましょう。
音痴少女のお話に戻りましょう。
「……ナレーションにまで音痴ってゆわれた」
そしてさりげにメタ発言しながら落ち込む少女でした。
少女の正体は人間ではありませんでした。
しかし魔女が話題にしていたセイレーンでもありませんでした。
「ハーフ?」
「はい。わたしはセイレーンと人間のハーフなんです」
「ああ~。なるほど。だから足が鳥じゃないんだね」
「……純血のセイレーンも人間に擬態することは出来るのでその認識もどうかと思いますけど」
「あ、そうなんだ」
夢を壊されたようにガッカリする魔女でした。
鳥の足をなでなでしてみたかったようです。
思考の基本骨子がすでにセクハラモードで固定されています。
ト●ース・オンするまでもなく真っ先に撫で回しにいきそうです。
誰かこの暴走セクハラドS魔女を止めて下さい。
「じゃああの歌はセイレーンの歌なんだね?」
「……はい」
「音痴だったけど」
「………………」
じわぁ、とまた涙ぐむハーフ少女でした。
「なんでうたってたの?」
放っておくと泣きだしそうだったので、にゃんこが慌てて話題を切り替えてくれました。
にゃんこ。
ショタブラック。
空気の読めるペットです。
家電っぽく一家に一匹是非とも欲しいですね。
「修行をしていたんです」
「しゅぎょー?」
「はい。わたしは純血のセイレーンではありませんから、仲間と一緒に歌うことが出来ません。はぐれ者として旅を続けています」
「吟遊詩人みたいなものかなぁ」
魔女はファンタジー小説における、歌いながら旅を続けるキャラを連想しました。
本当は少し違うのですが、一致する部分も多いでしょう。
「でも、わたしは歌えないんです。どんなに頑張っても、みんなみたいに上手に歌えないんです。……ハーフだから」
セイレーンの歌は人を惑わせます。
航海中の船を遭難させたりも出来ます。
それ故に海の魔物と呼ばれたりもします。
ですが、ハーフ少女の歌にはそれだけの魅力がありません。
というか、論外なレベルです。
魔女っ娘の世界をより一層楽しめる!……かもしれない設定ページ「さなぎマテリアル」を始めました。
裏話や意外な設定があったりなかったり。
アルファポリス雑学趣味大賞にエントリー中です。
気が向いたら投票してくれるととっても喜びます(^o^)




