第9話
すごく読みづらいです
すみません
目を覚ますとそこは学生寮ではなく、見知らぬ部屋だった。
体を起こそうとすると、身体中に傷みが走り起き上がることができない。
仕方がなく首を動かし辺りを確認する。
どうやら、どこかの病院の個室のようだ。
なぜ自分が、こんなところにいるのか思い出そうとする。
考えているとだんだんと眠くなってきたので、考えるのはもう一度寝てからにすることにした。
目を閉じ浅い眠りにつくと同時に部屋のドアが開く音がしたので、入り口に目を向けると、よく顔を知る男が一人入ってきた。
「よう、桜子。やっと、目をさましたな。」
「一輝、どうしたの?」
桜子は眠い目を開けながら問う。
「見舞いに来たに決まってんだろ。お前、昨日の模擬戦で怪我してんのに
無理に俺を助けて、その後気を失って病院に運ばれたんだろ。」
自分が怪我をして運ばれたことを全く覚えていない桜子にそう言い、見舞いに持ってきた果物の盛り合わせを近くの台の上に置き、一輝は近くにあった椅子をベットの横に置き座る。
「まぁ、今の桜子を見るかぎり問題なさそうだな。」
そう一言言い、自分が持ってきた果物の盛り合わせから、リンゴを手に取り皮を剥き始めた。
一輝はリンゴをゆっくりと回しながら、皮が途中で切れないようにきれいに剥き、切り出し皿にのせて桜子に差し出す。
「ありがと。」
何故か少し頬を赤くし、リンゴを取ろうと手を伸ばす。
だが、体を動かそうとすると痛みが走りリンゴが取れない。
「やっぱりまだ痛むのか?」
「うん、ちょっとだけね。」
「そうか。じゃ、俺が食わせてやるよ。」
その言葉を聞いた瞬間、桜子は顔が真っ赤になり、痛む体を無理やり起こそうとするが起き上がらない。
無理に起こそうとしたせいでまたも体に痛みが走る。
「無理するなよ。ほら、あーん。」
皿からリンゴを一切れ取り、桜子の口へと持っていく。
桜子は顔を真っ赤にしながらも、口を開けリンゴをかじる。
「どうだ?うまいか?」
桜子は一輝の問いかけに口を動かしながら頷く。
本当は一輝に食べさせてもらった事で頭が一杯になり、味などよくわからない状態になっていた。
とても輝いているように見える。
そんな桜子を見た一輝は「このリンゴそんなにうまかったのか?」と間違った答えにたどり着いていた。
「じゃ、俺はそろそろ帰るな。」
皿に置かれたリンゴをすべて食べ終え、しばらく話をした後に椅子から立ち上がり帰ろうとする。
桜子は不満そうな顔をしながらも「うん。」と返事をし、一輝を見送った。
ドアの取っ手に手をかけた一輝は、なにかを思い出したかのように振り返る。
「退院したら、どっか出掛けような。」
そう言い残し病室を後にした。
病室に残された桜子は「えっ?」と口から漏らし、耳に残る一輝の言葉を頭の中で何度も繰り返し、少し頬を赤くしながらしばらくの間ニヤニヤと気持ち悪いくらいニヤけていた。
読みづらい作品をここまで読んでいただきありがとうございます。
今回でこの作品を完結とさせていただきます。
本来はまだ先があるのですが、だらだら続けるのはどうなのかと思い、一度整理してから設定とキャラはそのままで新しく執筆させていただきます。
今までありがとうございました。