4.秘目の学校生活
ゆっくり更新していきます
夏休みに入って1週間後、秘目は楽しそうに学校の話をしてくれていた。
聞いてる私が羨ましくなるような話が沢山あった。
特に羨ましかったのはスキー合宿の話。
仲の良い人達と同じ班になれて、一緒にスキーをしたこと。部屋に戻ってから夜遅くまで話していたこと。それらをとても楽しそうに話している声を聞いていると私まで嬉しくなった。
そして話も一段落ついた頃、時刻は午後5時。
「ずっと私の話だけど…面白いの?」
「面白いし、とても嬉しいわ。」
「嬉しい?」
「秘目の学校での話を聞いたことがなかったから、楽しそうだとわかったから。でも何か嫌だったことはない?」
聞いた話の中にはネガティブな話はなかった。普通はわからないが、多分不快なことが起こらないことなんて滅多にないものだと思う。
「不快だなんて思わないし、心配だから聞かせてほしいのよ。」
もし私の知らないところで秘目が虐められていたら、何か我慢していたら、そんな不安が頭をよぎる。
「少し、学校が嫌いになってきた。」
「なにかあったの?」
意外だった。学校での出来事を楽しそうに話す声からは想像もつかない悩みだった
「何かあったわけではないの。ただ、なんとなく学校に行きたくなくなる時がある。」
なんとなく…か。学生がよく言われる精神が不安定になる時期というものだろうか。
「どんな時に多いとかはないの?」
「あんまりそういうのはないけど強いて言うなら授業中とか?」
秘目はすごく頭がよかった気がする…困る事があったりするのだろうか。難しい、頭がいいからこその悩みというのもあるのだろうか?
「私、自分で言うのもなんだけど結構頭がいいと思うんだ。」
「そうね、自分で機械作ったりテストでもずっと一位だった気がするし。」
「だけど、なんで授業受けるのかわからなくなってきたんだ。」
「なるほどね」
納得がいった。理解は少し難しいが。
「きっと、すごく退屈になってしまうんでしょうね、わかっている話を何度もされるのは案外精神が疲労するものだろうし。もし本当に嫌になったら言ってほしいわ。どうにかできると思う。」
確か秘目が通っている学校は結構融通がきく事が多かった気がする。授業に時々出席して、点が取れていれば単位がもらえたような…
「まだそんなだからいいけど…近いうちにお願いするかも。」
一応学校には私たちのことは話してある…というか前まで私も生徒だったし。
「あとは…」
そんなにだから…そんなにだからね?と念を押してから秘目は言う。
「確定ではないかもだけど、嫌がらせを受けてるかも」
「…本当?」
少し…いや相当怒りが湧いてくる。私の時、再発防止に努めるやら、教職員の連携を強化してやら言ってたが何も変わっていないと?
「まだ確定じゃないから!そんな怒らないで。」
「でもその疑いがあるんでしょう?先生には言った?」
「何回でも言うけど、確定じゃないから…」
とりあえず、何があったかだ。内容にもよるが学校に行くことも考えなければ。
「えーっとね、一番最初は6月末ぐらいかな、ちょうど中間考査の結果が出たあたりだった。私の結果を見てカンニングとか言ってきた人がいたんだけど、その人がずっとカンニング野郎とか言ってきてたんだよね。野郎ではないって思ってたんだけど、その程度だった。」
「別に苛ついたとか、心に来たとかなかったの?」
「野郎じゃないが?って言った時教室が一瞬しらけたのはちょっと心に来たかなぁ」
「…まあ、気にしてないみたいで良かった。そこからエスカレートしてきた感じ?」
「たまに私の筆箱が消えたと思ったら掃除ロッカーの上から出てきたり、掃除の時間どこからともなく埃の塊が私に飛んできたり…あ、一番すごかったのは椅子だね、椅子が教室の外にあったりした。」
「…どの辺が嫌がらせじゃないと思ったの…?」
「え、だって嫌がらせって暗ちゃんがやられたようなものの事を言うんじゃないの?」
そんなわけないだろうに…あれが嫌がらせだとしたら世界からいじめがなくなる…まあ、問題はそこじゃない。
「とりあえず、それは嫌がらせね。嫌がらせにも程度の違いがあるんだから。秘目も嫌な気持ちになったでしょ?」
「まあ、多少は…」
「ならそれは立派な嫌がらせ。明日って学校空いてるかしら。」
「多分部活の人もいるだろうし、空いてるんじゃない?」
「よかった。明日、学校に行くわ。」
早いほうがいいだろうし、明日空いてるなら…
「とりあえず電話してからね…秘目、学校に電話かけてくれる?」
「わ、わかった」
すごく困惑しているのが声からわかったが、呼び出し中の音が鳴る携帯を渡してくれる。
「さて、とりあえずお話ね。」
とりあえずは面談の予定を立ててもらうことにしよう。
勝手に改行増えるのやめて、、、




