2.秘目
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玄関の鍵を開けた瞬間、元気にドアを開けて飛び込んでくる。
「ただいまー!」
「今日も元気そうで安心したわ。」
この人が秘目。私の昔からの友達で、機械いじりが趣味の結構頭のいい女子高校生だ。ちなみに色々あって私の家に住んでいる。
私の目が見えなくなってからずっと家事などを手伝ってくれている。本当にありがたい。
「今日は何をすればいい?」
「掃除はしてあるし、洗い物もしてあるから、確認をお願い。」
「やっぱりやってある…全部任せてもいいんだよ?」
「私と違って高校行って疲れてるでしょう?」
「私と違って目が見えないはずなんだけど…」
「だから確認してもらってるのよ。」
何となくになってしまうが、取り敢えずは身の回りのことはできる。しかし確認はできないため掃除できてない場所や洗えてない食器などがある可能性がある。だから秘目に確認してもらうのだ。
「本当に目が見えないかわからなくなってくる…私がやるより綺麗な気が…」
「残念ながら全くよ。何となくでできる範囲だけ。あと料理は頼むわ。この前、危うく指を無くしかけたからね。」
「やめてよぉ、ほんと、全部任せてもらっていいんだから。」
「私は好きでやってるのよ。自分の時間なんてあっても音楽聴くかそれぐらいしかないもの。暇なの。」
「そう…か、そうだね。何も見えない中での暇つぶしって大変そうだもんね。テレビも見れないし。」
「だから私にとっては家事も貴重な暇つぶしなの。でも,そうね。不安にさせるのも申し訳ないし,危険なことはしないでおくわ。」
「そうしてっと…確認終了。確認っていっても見るとこないぐらいに綺麗だけど。じゃ、なんか作るけど何が食べたい?」
「おまかせで」
「それが一番困るってこの前言った」
「うーん…じゃ、食べやすいものを」
「カレーにします。」
カレーか、カレーとは不思議なものだ。あの香りはなぜか人を空腹にさせる。
そういえば…と秘目が質問してくる。
「最近ちゃんと寝れてないみたいだけど、なんかあったの?」
そうなのだ。最近なぜか眠れない、いや、眠れてはいるのだがすぐ目が覚めてしまう。ぼんやりと起きて寝ての繰り返しで記憶はないのだが…
「昨日なんてすごかったけど、最近うなされてるよ?」
「それは初耳よ、いつぐらいから?」
「だいたい先月ぐらいかなぁ、でも一昨日まではちょっと唸るぐらいだったんだけど…昨日は…」
「?」
何だか言いずらそうにしていた。
「ど、どうしたの?」
「暗ちゃん、泣いてた。」
「泣いてた?」
「うん。夜中の2時か3時ぐらいに」
「それは申し訳ないわ」
それを知っているということは私の声で起こしてしまったということだ。
「いや、それはいいの。でも…本当になんかあったの?」
「何も、ないはずだけれど…」
思い出そうとしても、特に何もない。ここ最近はずっと小説書いて、寝ての繰り返しだった。
「本当に、心配だったんだよ?いつももの静かで冷静な暗ちゃんが急に泣き出すんだもん。」
顔は見えないが、きっと心配してくれているんだろう、声が少し震えている。
「まあ、疲れが溜まっていたんでしょう。しばらくすれば元に戻るでしょう。それまで、夜うるさいかもしれないけどごめんね?」
「全然大丈夫だし、なんか心当たりあったら教えてね。さ、カレー食べよ。」
そうして、不安要素はあるが大体いつも通りに、食事が始まるのだった。
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