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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

学校の七不思議

作者: Moonlight

これは某サイトで読んだ記事の話だ。


Aさんはとある学校のオカルト部に所属していた。

オカルト部部長のBさんは好奇心旺盛でネットで探してきたオカルト話を部員全員を連れて検証し回っていた。

そんなBさんが「ウチの学校の七不思議を聞いたんだけど、検証してみない?」といつものように突然呼び出してきた。

そんな部長に僕は二つ返事でokした。


そして深夜0時になり、部員が集まったため、検証を開始した。

Bさんが「まずは1つ目の七不思議、深夜に3階と4階を繋ぐ階段の踊り場の鏡の前で目を瞑りながら祈るように願い事を言うと絶対に願い事が叶う。うん、これからいこう!」といい、僕達はBさんに続いた。


目的の場所に着き、まずはBさんが願い事をすることになった。

「鏡の前で目を瞑りながら祈るように、っと。鏡よ鏡、私の願いを聞いてください。この学校の校長を殺してください」

僕達はそれに驚き、Bさんが何事も無かったかのように「みんな、何驚いてるの?」と聞くと、僕達はみんな揃ってなんで校長先生を殺してなんてお願いをしたの!?と口々に言った。

Bさんはオカルト話を良くする癖にこんなの本当に叶うはずないんだからとヘラヘラしていた。

Bさんの願い事が衝撃過ぎて僕達は願い事をすることもなく次の七不思議の検証に移った。


二つ目は深夜1時に音楽室の楽器が勝手に鳴り響き、音楽室へ入ると肖像画の顔が動いているというものらしい。

先程の願い事でいい感じに時間を消費出来たので時刻は丁度1時にさしかかろうとしていた。

「とりあえず、1時になったみたいだけど音楽室から音とかは聞こえないよね」

楽器の音など何も聞こえなかったため、次の七不思議の検証に移ろうとした、その時。

突然音楽室からベートーヴェンの運命、モーツァルトのアイネ・クライネ・ナハトムジークなど多種多様なクラシック音楽が流れ始めたのである。

Bさんは「きた!とりあえず音楽室へれっつごー!」といい、ダッシュで先に行ってしまった。

七不思議の検証にokをした手前、ついて行かない訳にも行かないので僕達は追いかけるように、しかしゆっくりと音楽室へ向かった。


音楽室の前へ着くと、既にBさんは中へ入ってしまっており、仕方なく僕達も中へと入った。

そこには勝手に動く楽器たち、勝手に動く肖像画など七不思議の通りに通常ではありえない現象が起きていた。僕は部員のなかでも特段怖いのが苦手であり、卒倒しそうになったがなんとかもちこたえ、Bさんに

「と、とりあえず検証も出来たし、次の七不思議の検証に移らない?」と尋ねてみた。

しかし、Bさんはどこか様子がおかしい。

みんなBさんの様子に気がついたのだろう、肩を揺すったり話しかけたりしてみるが反応がない。

さっきまであんなに元気だったのにどうしてしまったのだろうと考えていると、Bさんが急に窓の外を指さした。

僕達は音楽室の異常さなど目もくれず、釣られて窓の方へと目を向けた。

そこには更なる異常事態が起きていた。


そう、窓の外はとても明るく、しかし僕達が住んでいる場所とは全く違う景色が拡がっていたのである。

ここは異世界か?どこか違う次元に迷い込んでしまったのだろうかと怖さなどとうに消えて今どうするべきかを冷静に考えていた時、Bさんが「これは私も知らなかった七不思議だ!」と急に叫び出した。

僕達は検証よりも現状をどう打破するかを考えていたため、さっきとはうってかわって、いつもと変わらないBさんの様子には、とても安堵していた。

「外はどうなってるのか検証してくるね!」と走り出したBさんを横目に、未だに勝手に鳴り響く楽器達を思い出す。

もはや怖いなどの感情はもちあわせておらず、自分自身怖いほど頭が冴えていた。

スマホを見てみるとWiFiは切れており、時刻も確認できず、メモ帳などを開くと全て文字化けしていた。

これでは何の役にも立たないなとスマホで情報を得るのを諦め、今起きている事象を整理する。

ここは本当に異世界なのだろうかと考えていると、部員の1人であるCさんが口を開いた。

「あ、あの!さすがに様子がおかしいですし、部長を呼び戻しに行きませんか!?バラバラで動くのは危険です!」と最もらしい意見を述べた。

僕達はそれに賛同し、廊下で徘徊している人体模型、勝手に開閉する下駄箱の扉など、おおよそ残りの七不思議と思われる存在をよそに全速力で校庭へ飛び出たその時。

僕達の目に映ったのは血塗れで元の形状も分からないほどに潰れたBさんと思われるものだった。

その死体に目を留めたが最後、僕を残して周りの部員全員が何者かの干渉によってぺしゃんこに潰れてしまったのだ。

その存在は僕達が視認するよりも早く動き、かつ僕達はそれを影でしか視認できないほどに巨大であった。

僕は限界などとうに超えていたため、いつ倒れてもおかしくなかった体が遂に崩れ落ち、その瞬間僕は気絶してしまった。

そして、気絶したのが功を奏したのか、はたまた裏目に出たのか、僕は、僕だけは現実に戻ってきてしまった。


あの体験は夢だったのか現実だったのか、今でも分からない。しかし、あの場所で願った校長の死、そして僕以外のオカルト部部員の突然な行方不明。

それは現にニュースとして目を覚ました僕の目に飛び込んできてしまった信じたくもない事実である。

久々に小説を書いてみました

丁度夏でなろうの企画がやっていたみたいなのでそれになぞり、少しホラーな物語を書いてみました。

今まで色々なテイストの物語に挑戦してきましたが、私はホラーが1番得意なようです(笑)

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