76話 急ぐな休むな
今起きていること
・万葉木夕奈VSロニイ・ファーベント
・ジーダ・オニュセント&ファニー・トロイポンvsアルファ&ベータ&ガンマ
・アーサー=アーツ・ホーガンvsその他大勢の魔族、魔獣&メモリープラット&カニマニ・アルル
・ラリゴ先生vs名も無き魔族
・バルトス・シリカ&カナリアル・ボンダVS鍛丸匡一郎
・レテシー・アルノミカ&嘉村舞奈vsヴァルダニオ・ボンダ&ヒョウリー・クワンド
・クルルvsコジカ
時は少し遡り、道を歩く二人の少女に移る。
「ほんまにいるん?」
「はい。魔族はこちらの方向へ逃げました」
駒衣千菜と環凪杏は、担任であった九頭龍晴翔の命令通り調査し、その情報を渡した帰りに魔族を見つけたのだ。
威嚇され、襲われかけたので仕方なく迎撃した。
何とも男らしくないが、五名の魔族達は尻尾を巻いて逃げたのだ。
ちなみに、男女混合の魔族グループだ。
ガサゴソと音を聞いた環凪杏は振り向く。
「あ、おった」
ビクリと肩を動かす魔族が一人。ここでもまた、戦いが始まろうとしていた。
「この子は任せて、駒衣はんは残りの魔族を」
「わかりました」
「おきばりやすー」
この場を去る駒衣千菜。環凪杏は手を振り、その後、魔族を舐めまわすように見た。
「いいサンプルがぎょーさんあって、戦争は退屈せんわー」
悪寒が魔族の男を支配する。小柄な男はナイフと取り出し、小さな羽を動かした。
「ふふっ。やる気どす?」
男の目は、真剣そのものだった。環凪杏の嗜虐心をくすぐるその必死さ。彼女は、口角を上げた。
「ふふっ。ほな、やりましょうか」
「オレが、時間を稼ぐんだーっ!」
ナイフを持って突撃する魔族の男。そんな彼が見たのは、仲間の姿だった。彼が持つナイフが、仲間の一人である魔族の女の腹部に刺さる。
「え……?」
「あきまへんよ、女の子を刺すなんて」
うっすらとした笑みが、魔族の男を震わす。
『幻影祭り』
幻か現実か区別のつかない世界が広がる。
「あ、ああ……。ごめん、クイラ」
クイラと呼ばれる魔族の女は吐血する。魔族の男、ヴァリアの手は震えていた。
環凪杏はそんな彼を見て、舌を舐めまわしこう呟いた。
「ほんま、かわいいわあ」
違う場所では、処理が始まっていた。
「十五のCを展開」
駒井千奈の手に機関銃が現れる。
「安心してください。殺しはしません」
特殊な弾丸が四人の魔族の体に打ち込まれ、筋肉にその成分が染み込んだ。
意識が薄まる。この時、健常者は被検体へと変貌した。
「……嫌な予感がする」
九頭龍晴翔はそう呟きながら城へ向かう。良き友、カネ・マネーに会うために。
その道中。あり得ないものを見た。
「……?」
彼は、それを一瞬視界に入れる。
(なんでアイツがここに?)
綺麗な恰好をした赤毛の女。残念ながら、彼女の容姿は九頭龍晴翔の視界には入らなかった。
だがその格好と髪型で、なんとなく想像はついた。
「はは……冗談だろ」
これから何が起こるのか。それを想像した九頭龍晴翔はため息を吐いた。
「……!?」
刹那、悪寒が己の体を支配する。
(なんだ、この魔力……? 気配が尋常じゃない)
「オレでもわかる魔素の濃さ。……ははっ。やっぱ戦争はすごいな、金銀財宝だ」
九頭龍はその主の顔を想像した。
(めっちゃ、怖いやつなんだろうな)
一方その頃、その元凶である少女は激怒していた。
名はクルル。彼女は、言った。
すみません。最近時間とれなくて文字数少ないです。できるだけ毎日投稿を心がけているので、応援していただけると幸いです。
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