表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/176

65話 多芸は無芸

今起きてること


・万葉木夕奈VSエリオス・バンダ

・ジーダ・オニュセントvsアイマスクをつけている少女

・アーサー=アーツ・ホーガンvsその他大勢の戦士

・ラリゴ先生vs名も無き魔族

・バルトス&カナリアルVS鍛丸匡一郎

・レテシー・アルノミカ&嘉村舞奈VSヴァルダニオ・ボンダ&ヒョウリー・クワンド

「エルムンダリア」


 その一言から始まった戦い。

 

 双方(そうほう)、改めて感じる。


(こいつ、強くなってやがる……!)


(これは()()らないとね……!)


 万葉木夕奈(まんようぎゆうな)は剣を()る。それはことごとく(ふせ)がれた。


 だが、彼女の猛攻(もうこう)()まらない。


 エリオスは思う。


(なんなんだ? こいつの戦い方。(わき)も、(はら)も……(すき)だらけじゃねえか。……なのになんで、こっちから攻撃できないねえんだ?)


 彼女は()める。こんな言葉を聞いたことがあるだろうか? 攻撃は最大の防御。


 これこそが、夕奈が学んだものの一つ。


(防御無視の超攻撃)


「……!」


 私は剣を強く握る。


 師匠が最も得意とする(かた)


 私の脳裏(のうり)に記憶が(よぎ)る。


師匠(ししょう)、これもちませんよ。一分ほどで体力()れます」


「ふぉっふぉっふぉ。最初だけですよ」


「そうなんですか?」


「はい。ですので頑張りましょう」


「はーい。あ、そういえば、この型の名前ってあるんですか?」


 私は()く。師匠は困ったように言った。


「実は、私が戦闘中に(あみ)み出した戦い方ですから……。名前はないのですよ」


「そうなんですね。……なら!」


 私はあの時決めた技名を心の中で呟く。


狂喜乱舞(クレイジーダンス)


 師匠の通り名、バーサーカーのイメージから取った名前。その由来(ゆらい)が、強く感じられる。


(『天眼(てんがん)』……!)


 空からの視点が私の背を押す。そのかいもあってか、攻防の末、私は隙を見つけた。すかさず剣を入れる。


 私の力はもう、エリオスでは受け止めきれない。


 エリオスは脇腹(わきばら)に入った私の剣を見て、急いで空へ逃げた。


 空白の時間ができる。私は彼に言った。


「『偽装(フェイク)』は使わない。新しい私を見せてあげる」


 エリオスは静かに夕奈を見た。


 彼の迷いは確信へと変わる。


「そうかよ」


 命を燃やす。夕奈の言葉に乗るかのように、彼の両手から青黒い球体が現れる。


「そういう事なら乗ってやる。新しいオレを……見せてやるよ」


 同時刻、アーサー=アーツ・ホーガンはふと思う。


(もう十分は()っているな。見誤っていた。こいつらは強い)


 新たに現れたメモリープラット、およびその他の魔獣。そして数百万いる魔族達。


(どう考えてもあと二つは腕がいる。もしくはあと数千人ほど仲間がほしい)


「……このままオレ一人で(おさ)え続けるのは、骨が折れるぞ」


 その言葉に呼応(こおう)するように、若き日のミリア・ホーガンの笑顔がアーサーの脳裏をよぎる。


(でも、やらないとな)


 アーサーは剣を振る。それから出た光の斬撃(ざんげき)は、一人の魔族に当たる。


「ほんとに(かた)いな」


「おいおい。拙者(せっしゃ)にも限界はあるんだぞ」


 魔族の男、カニマニ・アルルはそう呟く。


 刹那(せつな)、巨大化したメモリープラットがアーサーへ向けて(こぶし)()るった。


 アーサーは思う。


(もう進化したのか? いったい何度の生殖を繰り返したんだ)


「おいおい、もう終わりか?」


 そうカニマニは言う。


「いいや」


 アーサーはカニマニに向かって光の斬撃を放った。


 残念なことに、それは(なん)なく受けとめられてしまう。


「メモリープラット」


 アーサーはそう呟き、こう思う。


(メモリープラットの寿命はわずか一日。子供を産んで、死ぬ)


 だが記憶は遺伝される。その特性からか、進化のスピードは他の生物をはるかに凌駕(りょうが)する。


「話には聞いていたが、面倒くさいな」


 アーサーはメモリープラットの首をはねた。


 だが奴らの数は底をつく気配すらない。目に映るだけでも、数百は超えている。


 アーサーは、呆れたように言った。


「まったく、骨が折れるな」



ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


しかし、クレイジーダンスか……。作者は夕奈のネーミングセンス好きです笑

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ