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SIDE Egocentric Evil



人の本質は悪である


自分の欲望の為に他の誰かの人生を喰いものにする


自分の利益の為なら人がどうなろうと構わない


自己以外を考慮せず、他者を喰いものにし、他人の不幸を嘲笑う彼らはなんと醜いことか


苦難に直面した者を嘲笑え


自己の利益の為に他人を利用しろ


手に入れたものは全て自分のものだ


善悪ではなく自己の欲望の声のみに付き従え


嗚呼この世に善なんてものは無く、あるのはただ自己の欲望に裏付けされた偽善だけである


人は欲望が欲するまま犯す


人は欲望が欲するまま喰らう


人は欲望が欲するまま妬む


人は欲望が欲するまま憎む


人は欲望が欲するまま自惚れる


人は欲望が欲するまま奪う


人は欲望が欲するまま怠ける


だからこそ()は何度でも謳おう


「人の本質は悪、人が欲望の奴隷であるが故に悪そのものである」と






知らない場所にいる。

とりあえずわかったことはそれぐらいだ。

目に映るのは一面真っ黒な場所。

壁も天井もあるのかわからないほど真っ黒で、遠近感が狂ってしまいそうになるぐらい真っ黒な場所。

そこにポツンと、まるで黒い壁に白いペンキが塗られているかのごとく、強烈な違和感とともに真っ白な机と真っ白な椅子があった。

椅子は対面するように置いてあり、一方は空席、そしてもう一方には



───おおよそ天使らしき何かが座っていた



「はじめまして。名も知らぬ人間さん?」


「あぁ無理して喋らなくてもいいですよ?あなたはまだ死んで間もないんですから」


「今のあなたは魂そのもの。例えるなら電気みたいなエネルギーだけの状態。手や足、声帯といった外部への出力端子がないから動くのも喋るのも難しいはずです」


「無理したら魂が削れちゃいますよ?」



なるほど動きにくいはずだ。

どうやら魂というのは目や耳といった入力端子はあるのに出力端子はないらしい。残念だが襲うのも不可能に近いようだ。本当に残念だ。

それにしても聞くにどうやら自分は死んだらしい。まぁ恐らく誰かを庇うなり助けるなりして死んだのだろう。全く以って不愉快だ。誰かの代わりに死ぬなんてなんて忌々しい体だ。



「安心して下さい。この念話版に思い浮かべたことが写りますので会話程度であれば出来るはずです」


「さてここはいわば世界と世界の繋ぎ目、そしてあなたには転生をしていただきます。そして、次の世界の事情についても話しましょう。信じがたい話だとは思いますがゆっくり最後まで聞いて下さい」


『そんなに信じがたい話なのか?』


「話す前に神に誓っておいた方がいいのではと思わせるぐらいには。ですからゆっくり最後まで聞いてください。では本題に移ります。これからお話しするのは過去であり、現在であり、未来でもあることです。まずは───」



あえて多くは語らないがここで俺は信じられないことを聞いた。正直聞かなきゃよかったとまで思ったほどだ。聞いた記憶を消せるなら消したいぐらいだ。重すぎるんだよこん畜生。だが聞いてしまった以上進まなければいけない。たとえそれが茨の道だとしても、な。



『───そう言う感じなのか』


「そう言う感じです」


『正直なところだが………急すぎて信じられないし信用も出来ない。だが嫌なくらいに筋は通っているな。まったくこれだから現実って奴は嫌いなんだ。で、一体俺にどうしろと?道化師になって世界中を人達を笑顔にでもしろと?そんなの無理だぞ。いや、出来る出来ないではなく性質的に』


「いえあなたにはさっきお話したセカンドになって貰いたいと考えています。まぁでもさっきのはあくまで道筋の1つ、最終的に同じ結末に至れば多少違いがあっても構いません』


『エンディングの決まった物語ってことか。嫌いじゃないな。それで再度確認だが、本当に好きに動いても構わないんだな?』


「えぇお好きに」


『たとえその結果人類が絶滅したとしても?』


「むしろ全生物を絶滅させても構いませんよ」


『くかかか!本当におかしな奴らだ。目的の為なら世界すら壊しても構わないと?かかか!笑い過ぎて腹攣りそうだ!』


「それぐらいの覚悟はしてあります。そもそも私達も目的は救済ではなく断罪なので』


『ならその反応も、ふふふ、わかりはするか。ふふふ、まだ腹痛ぇ。吸って〜吐いて〜吸って〜吐いて〜………。よし落ち着いてきたぞ。えーと何だったか…そうだ!本当にいいんだよな?例えば残った生物が俺1人になったとしても問題ないんだよな?』


「何一つ」


『OK。なら契約成立だ。その計画乗るぞ』


「ではすり合わせの時間としましょう。まだ疑問質問があるでしょうし、必要な物等を確認する必要がありますから」


『そうだな。お互い勘違いの余地もないほど詰めるとしよう。まずは───』






「これで必要な物は揃いましたか?」


『あぁ十分だ。後はその場でなんとかやりくりするさ。さっさと始めてくれ』


「では、よろしくお願いします」


『そっちこそ間に合わせろよ?こっちはそっちの成功ありきなんだからよ』






  魂の転移を開始します


  転移元:C世界線………承認確認


  転移先:F世界線………承認確認


  移動先への魂の最適化………完了


  魂の総量確認………完了


  時空神による最終確認………転移承認


  世界線の接続………完了


  移動開始




こうして俺の否定の為の物語は始まったんだ。

まぁあいつも俺も主人公にはなれないがな。主人公のいない物語ってのも面白いだろ?

それにしても異世界転生って随分と機械的なんだなぁ。




SIDE Angel?






ふぅ…少し手間取りました。流石に今の状態で因果律を弄ったり、隠蔽工作をするのは無理があったみたいです。でもやらない訳にはいきませんし…。早くあちらも終わらせて欲しいものです。

と、話をすればなんとやらですね。こちらは終わりました。そちらは?……終わったのですね。

では改めて確認します。


まず、これより準備に5年、行動に12年、予備として3年の合計20年を計画で使用します。既に計画は動き出しているため時間を増やすことが不可能です。よって時間との勝負になります。

次に、種の場所ですが私には皆目見当がつきません。なのであなたに指揮を任せます。え?同行者ですか?1人で行けばいいじゃないですか。そんな嫌な顔されても……あぁもう、わかりましたわかりましたよ。同行すればいいんでしょ?本当にまったく……で、その笑顔はなんですか。そんなに私が着いてきて嬉しいのですか?…違う?では一体、あ、はい続きですね、ちゃんと進めますよ、わかってます。

最後に、来たる日の当日はあなたの全てのロックが外れます。その場その時に置いてあなたは執行者であり裁定者です。これには許可を取ってあるので何も問題ありません。ルールに則り裁定して下さい。


質問は?………無いようですね。では世界線及び魔法体系の資料を持ってこさせます。少しは役に立つでしょう。私はこのまま内部にいますので準備が出来次第連絡を。それではお先に失礼して…はい?あれらですか?さぁ?エンディングは決まってますが過程は自由なので。どちらが来るかもどういう風な世界になるのかもわかりませんね。ただきっと、きっといくつもの絶望を味わうのは間違い無いかと。…えぇきっと、であり、恐らく、ですがね。そろそろ間に合わなくなってしますので行きます。はい、では。よろしくお願いします。






「神の目を欺けとは無理難題を仰る。ま、出来ないことはないがな!じゃあやるとしようか。裏方ってのも大変だぜ───」


No.1が書きあがり次第続きをあげます。

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