離婚
「私達、離婚することにしたの。」
突然の母の告白に私は驚きを隠せなかった。
母が離婚の理由を語ることはなかったが、私には察しがついていた。
最近母は、帰りが遅いことが多かった。
「女友達と食事に行っていて盛り上がっちゃって。」
と言っていたが、母の服には男のものと思われる香水の匂いがついていて、
あ、不倫してるな。 私はすぐに気づいた。
けれど、不倫するのも仕方ないのかもしれない。
私の父は仕事でいつも朝早くに家を出て、夜遅くまで帰ってこない。
そのため、私には家族そろって食事をした記憶はほとんどない。
けれど、母は「私達の生活の為に頑張ってくれているから、仕方ないよね」
といつも言っていた。
しかし、その顔がどこか寂しそうだった。
私は母の不倫は一時気の迷い。母が父を捨てるはずない。と勝手に思っていた。
しかしその考えは甘かったのだ。
「離婚って........」
私は母と父を交互に見た。
「結花には本当にすまないと思っている。けれどもう、父さんも母さんも限界なんだ。」
たしかに思えばそうだ。父も母もすれ違ってばかりで、うちの家庭はとっくに
崩壊していたんだ。
「結花......ごめんなさい」
母は涙を流した。
けれど私は、不倫をしていた、あんたのせいだろ。と思ってしまい、その涙も偽りの涙にしか見えなかった。
「けれど、父さんも母さんもお前を一番大切に思っている。それだけは忘れないでほしい」
私はそう言われた時、離婚をする親の言うベタな台詞だと思った。
それと同時に、離婚という事実を痛感させられ、ついかっとなってしまい、
「私のことを一番大切に思ってるなら、なんで離婚なんかするの?!」
と、声を荒げてしまった。
「それは......」 母は言葉に詰まった。
「もういい。」
私は自分の部屋へ戻った。 どうせお前のせいだろと思いながら。
こんにちは。ユイユイです。
今回、小説家になろうでの初投稿となっております。
語学力、想像力はありませんが、暖かい目で見守ってやって下さい。
本作品は、年齢制限なしとなっておりますが、ほんとはR15にするつもりだったんです。けれど、間違えて、年齢制限なしを押してしまいました。
なので、性的表現などは、当初の予定より控えめにさせていただきます。
(ほんと、ごめんなさいね)
作品投稿の頻度は、8月いっぱいは夏休みなので、投稿は多いと思いますが
それを過ぎると、頻度が遅くなってしまうかもしれません。
まあ、なんとか完結にもっていこうとおもいますので、どうぞよろしくお願いします。