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例えばの話、あなたは死んでしまったとして。
例えばの話、あなたは幽霊になったとして。
あなたはきっと、しばらくの間、幽霊としてこの世をさまようことになるだろう。
そんなある日、突然。
――突然、視界の右半分に『真っ白な道』が見えるようになる。
真っ白な空間に、真っ白な道。
道の先には、小さな扉。
その先がどうなっているのかは、全く分からない。
その真っ白な道に入れば、『成仏』できるのだと、直感で分かる。
ただその『成仏』が、天国に行くことなのか、地獄に行くことなのか、――魂の消滅なのか。
それは、その『真っ白な道』に入ってみないと、分からない。
けれど、そこで悩み続けていると、ある日突然その道は閉まってしまう。
閉まってしまった道は、二度と見えない。そうして永久に、現世をさまよい続けることになる。一人きりで、迷子になってしまう。そんな時、
「――あんた、道が閉じちゃったんだね」
赤茶色の髪をした青年が、あなたのもとに現れる。
そして、こう言うだろう。
「閉ざされたあんたの道。俺が開いてやろうか?」
その時は悩むことなく、道に入ればいい。
生きている時もそうだっただろう。死んでからもそうだ。
道の先なんて、誰も、知らない。




