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愛と偽りの甘い関係  作者: 篠宮 梢
Aria
6/10

∮-4:麗しの貴公子①

 1週間ぶり~♪ 

 ダインセルン聖王国の社交界は、常に一人の青年の事で話が盛り上がる。


「今日も素敵ねぇ~。アーレイ様。」


「彼もそろそろお年頃でしょ?私、立候補しちゃおうかしら。」


「あら、なら私だって。」


 ひそひそ、くすくすと囁き合い、笑いあいながらも、牽制しあうのは、いずれも夫がいる身の貴族のご婦人たち。


 彼女達は果たして自分達の姿を、鏡で見た事があるのだろうか。

 欲望にギラついた淀んだ瞳に、毒々しいほど紅く塗った口紅。

 そして、無理やりに作り出した醜いウェストライン。


「キャシー、その顔何とかならないの?」」


「だって、ユリア姉様、つまらないんですもの」


「キャシーは子供ねえ~」


 ふふふと、仮面の裏で笑う姉は、何を考えているか分からない。

 今日は、とある伯爵家の主催している仮面パーティーに、お姉様と二人で来ている。


 仮面パーティーの目的は、身分を忘れ、出会いを楽しむこと。


 でも仮面をしていても、正体は丸わかり。

 現にあそこで囲まれているのは、某子爵家の子息だし、あちらはつい先日婚約を発表した男爵。

 そして・・・


 あれっ?

 あの人って誰だろう。


 一際目立っている、あの人は誰?


「どうしたのキャシー?気になる人でもいた?」


 ユリア姉様は冗談か、私をからかうつもりで聞いたんだろう。

 だけど私は素直に頷いた。


 上等な金糸の様な髪に、遠目からでもわかる炎のような瞳。

 

 目が何故か離れなかった。


 この時の私は、確かにあの人に見惚れていた。


毎度短くて、申し訳ありません。

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