8年前の交通事故
会話が主です。
何故、私なの。
そう思うことしかできなかった。
そうとしか、考えられなかったのだ。
だから、私は私を殺した。
高校一年生の桜井渚は、
いつものように幼なじみの神無夕を待っていた。
『ごめん、待った?』
『2分遅れだ。学校終わったら、ジュースでもおごれよ』
『えー2分だけ遅れただけじゃん』
『駄目だ。時間厳守だと
言っただろ。
そんなことよりも学校だ。遅刻するぞ。』
そういって、渚と夕は学校に向かっていった。
学校に着き渚達は、1ーCへと入っていった。
渚と夕は、席が隣なのでくだらない話をしていた。
『そういえば、渚が死にそうになったの確か今日だったよね?』
『ああ、8年前だっけあのときは、本当に死ぬかと思ったよ。』8年前の6月7日渚と夕は二人でボール遊びをしていたその途中、夕が投げたボールがそれて、公園の外の道路に出てしまった。
渚は、それをとろうしたその時、大型トラックが渚とぶつかるろうとしていた。その寸前、急ブレーキをかけても止まるはずのない
トラックが止まったのだ。かすり傷一つもなく渚は、死ぬことはなかったのだ。
『でもさ、不思議何だよな絶対止まるはずのないトラックが、止まったのだろうまるで、時が止まったかのように・・・』
『本当に時を止めてくれたんじゃない?』
『誰が?何故?』
渚のその問いになんの躊躇いもなく答えた。
『神様じゃない。そんなことできるの。
まだ、お前は死ぬ人間じゃないって』
『神様ねぇ。本当にいるのかね。
まぁ、そんなことできるの人間じゃありえないよね』『人間じゃありえないか』そう言う夕の表情は、なんだか悲しく見えた。ショートホームルームが、終わり渚は帰りのしたくをしていた。
その途中、渚は声をかけられた。
『ちょっといいかい?』
誰だろう。渚は思った。
クラスメイトではない。
部活には入ってないし、
部活仲間でもない。
それなら、誰だろう。
『誰だお前?』
彼にそう言うと
『すいません。
まず名前を名乗らないといけませんね。
ぼくの名は、白川新都ですよろしく』
そういって手をさしだしてきた。
なんか気色悪い奴だと思ったが、白川の手を握った。『で、白川、俺に何のようだ?』
『ちょっと、演劇部の部室に来てくれませんか?』
『なんだ勧誘か?
俺は、部活に入る気はないのだが』
『いいえ、勧誘ではありません。
ちょっと話をね』
そういいながら、俺と同じく帰り支度をしていた夕にふと目をやり、にやりと笑った。
帰りは、いつも夕と帰っているのだが、今日は先に帰ってもらった。
そして、渚は白川新都に連れられ、演劇部に部室へと向かっていた。
『着きました。
ここが、演劇部の部室ですよ。』
『ここがかぁ?
なんにもないぞ。』
そのとうりだった。
演劇部の部室なら、あるはずの衣装や小道具が、一つもないのだ。
あるのは、テーブルと椅子だけ、まるで会議室のようだ。
『それもそうですね。
ただ、ここは演劇部と名乗っているだけで何も演劇らしいことは一つもやってませんかね。』
『それって部活なのかよ
それと、中に誰もいないが部員はいるのか?』
『いますよ。
たぶんもうすぐきます。
まぁ、立って話すのもなんだし、おすわりぐださい』そういい、椅子を差し出してきた。
渚は、椅子に腰掛け本題を聞くことにした。
『話しってなんなをだよ』白川も椅子に座り手を組みながら
『そうですね。
そろそろ、本題へと入りますか。
信じもらえるとは、思いませんが、いまから話すことは、すべて真実です。
それをおわすれなく。』そういって話しはじめた。『まず、あなたの幼なじみの神無夕さんのことです。神無さんのことをどれだけ知っていますか?』
『どれだけって、あいつとは、長い付き合いだからな知らないことはないと思うぞ。スリーサイズもしってるし』
『いまの変態発言はスルーします。
なら、神無さんが神ということは知っていますか?』その問いに渚は、思わず
『はぁ?』といってしまった。
『神、なんだ神様か?』
『少し違います。
神というより神に選ばれた人間界の監視役といいますか』
『監視役?
何なんだそれは?』『人間の行いを神様に報告するんです。
例えば、今日何人死んだとか、誰が誰を殺したかとかをね』
『ちょっといいか。
それを、夕は毎日やっているのか?』
『はい。
生まれてから今日まで
毎日やっています。』
『生まれてからって。
なら、夕の母さんも神に選ばれた人間界の監視役だったのか?』
『いいえ。
人間界の監視役は、
前の監視役が死んだ時点でその力は、ランダムで他の人に宿るのです。
それが、夕さんだった。
ここまでは、わかってくれました?』渚は、白川の話を聞いて
深いため息をついた。
『あぁ、納得はしねぇが、一応わかった。
気になるのだが、その話を何故俺に話した?』『それには、理由があるんですよ。
8年前の今日、あなたは、
交通事故に遭いそうになりませんでしたか?』
『なんでそれを知っているんだ?』
『そんなことはいいんです事故に遭いそうになりませをでしたか?』
さっきまでの口調とは、違い強くいってきたので、
答えることにした。
『あったよ。』
『その時、何故、あなたは助かったんですか?』
『わかんねぇ。
まるで、その時だけ時が止まったのかのように・・・・・』
その答えが、思った通りだったのか白川は、
『やっぱり』とつぶやき、『いまから話すことを
驚かないでくださいよ』
『さっきまでの話で十分驚いてるよ』
そういいながらも、
渚の手は震えていた。『8年前の、あの事故。
あの事故であなたは、
大型トラックに轢かれ、
死んでいるんですよ。
本当はね。』
思わず立ち上がってしまった。
自分が死んでいるだって?何故、なら、なんで、
俺はまだいるんだ?
渚の驚きが異常すぎたのか白川は、
『すみません。
でもそれは、事実なをですよ。』
『なら、俺は何故死んでない?』
『それはですね。
それが、私があなたを尋ねた本当の理由なんですよ』そういう白川の声は、
妙に恐ろしいかった。
『涼宮ハルヒ』
みたいですいません。