リアルフレンド、ゲームの世界へ。その4
私たちはパーティーを組んでいる。なので、各プレイヤーの最低限のステータスが確認できる。
以下の通りになる。
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PN:【ユミナ】
職業:①:【星霜の女王】
②:【魔導龍王】
Lv:140
HP:200 (+30000)※()内は自身しか確認できない。
MP:500 (+50000)※()内は自身しか確認できない。
〜装備欄〜
頭:貴族の嗜好:【カチューシャ】
上半身:貴族の嗜好:【エプロン】
下半身:貴族の嗜好:【フリルスカート】
足:貴族の嗜好:【ヒールパンプス】
〜武器欄〜
右武器:星刻の錫杖Lv.10 (EM:450→500)
※EMの残量は自身しか確認できない。
左武器:
〜装飾品〜
①:覇銀の襟飾
②:メイドの白手袋
③:メイドの白靴下
④:※装備可能
⑤:※装備可能
⑥:※装備可能
⑦:※装備可能
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PN:【アクイローネ】
職業:①:【サムライ】
②:【賭博師】
Lv:100
HP:500
MP:150
〜装備欄〜
頭:紅蓮の兜
上半身:紅蓮の鎧
下半身:紅蓮の短洋袴
足:紅蓮の長靴
〜武器欄〜
右武器:炎砕剣 MARK-III
左武器:
〜装飾品〜
①:命の指輪
②:賭博の証
③:炎光のイヤリング
④:剛力の腕輪
⑤:状態異常の指輪 Lv.5
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PN:【リズム】
職業:①:【盗賊】
②:【なし】
Lv:5
HP:30
MP:20
〜装備欄〜
頭:初心者の盗賊
上半身:初心者の盗賊
下半身:初心者の盗賊
足:初心者の盗賊
〜武器欄〜
右武器:盗賊短刀
左武器:
〜装飾品〜
①:早さの指輪 Lv.1
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PN:【ブッシュ】
職業:①:【僧侶】
②:【なし】
Lv:5
HP:20
MP:50
〜装備欄〜
頭:初心者の僧侶
上半身:初心者の僧侶
下半身:初心者の僧侶
足:初心者の僧侶
〜武器欄〜
右武器:僧侶の杖
左武器:
〜装飾品〜
①:微魔力の指輪 Lv.1
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リズムとブッシュは初めたてのステータスだ。装飾品はスロットが一つ空いてる。《スーリ》の街で二人に必要なアクセサリーを選び、私がプレゼントした。装備品も用意しようと思ったけど、却下された。
『装備品は自分流でカスタムするよ!!』、『楽しむからッ!!』と。
代わりにHP回復ポーションとMP回復ポーション、各種状態異常回復アイテムを大量にあげた。
「ユミナのステータス、エグッ!!?」
「アクイローネもLv.100突破してるじゃん!」
「ねぇ、【魔導龍王】って何?」
「【魔導龍王】は魔術師のジョブを解放した状態でドラゴンと契約すれば獲得できるジョブだよ」
ドラン曰く、ドラゴンも階級が存在し、それに応じた職業が入手可能になるとか。ドランは”真なる龍”に連なる種族。吸血鬼の真祖みたいな位置関係らしい。【魔導龍王】はMPに補正が入り、攻撃魔法の威力も上がる仕様となる。後は契約龍も召喚できる。(ドランの場合、拒否される確率が多い)
本来の【魔導龍王】の効果はドラゴンの翼を契約者発動ができる。空も自由に飛べるが練習が必要になる。
私の場合は、翼は翼でも機械仕掛けの翼となる。ドランが、私が討伐予定の厄災魔獣5体を勝手に討伐したので、戒めとして該当する魔術本5冊を喰らう事でドランが内臓しているSFスーツが私に装着される。
「【賭博師】って......」
「人生は博打よ、ユミナ君」
《ムートン》で高級カジノステージで連勝すると獲得できる特殊ジョブらしい。
「いらない。それにカジノは......」
ムフフな思い出が蘇るし。
「そう言えば、ユミナの従者がはっちゃけた事案があったよね〜」
「大変だったんだよ。あの後、色々と......」
「ユミナの行く所、イベントアリ、ということか〜〜」
「今日はフラグ回収しないからね。てか、私がリーダーでいいの?」
「ユミナのユニークジョブ、【星霜の女王】の効果知ってるから」
アクイローネは一度、パーティーを組んだことがある。当然、【星霜の女王】専用スキルや魔法は理解していた。
「分かったよ〜 これでも女王を名乗っているからね。民の先頭に立ちますか」
「意気揚々と欲望の限り行動して、悪名高き令嬢のように処刑されないでね」
誰が悪役令嬢だぁああああ!!!!!!!!! 令嬢じゃないし、王様だし!!!
私の城は超ホワイト企業なのよ。勿論、私は慈愛に満ちた立派な女王様として君臨してるんだから!!!
「さてと、準備はいい?」
私の言葉にうなづく三人。
ドアノブに手をかけ、勢いよく大扉を開けた。
「アーアー!!!!」
「キャアアアアア!!!!!」
開幕ゾンビのうめき声に驚き、無意識に足を上げてしまった。
貴族の嗜好:【ヒールパンプス】のつま先が直線的な軌道でゾンビの顎にクリーンヒット。クリティカルを出しつつ、上段前蹴りの攻撃を受けたゾンビ。首はちぎれ、頭部だけ上へ。胴体は前に倒れ込み、機能停止。上に上がったゾンビ頭部は重力の影響で落下。床に叩きつけられるゾンビ頭部。トマトが潰れたような音が響く。
「あ—————————ビックリした!!?」
頭部と胴体が分裂したゾンビは数秒後に散った。ドロップアイテムはなし。
左右の通路、2階の廊下部分を確認。どうやら、追撃はない。1体だけだったか......ほぉ〜
流石にいきなりゾンビ軍隊が襲撃してきたら、危なかったかもしれない。屋敷内は夕方なので、少し明るい。でも、もう少し時間が経てば夜になる。視界が悪くなる上に夜状態ではモンスターの攻撃手段も変更される。気性の荒いゾンビに変貌する。
”人間ノ肉、喰ワセロぉおおおお!!!!!!!!!”、とか本能で行動するかも......
ブッシュとリズムは戦闘経験が浅い。なので早く安全地帯を確保して効率よく攻略しないと。
肩を叩かれる。リズムだった。
「うん? どうしたの?」
「ユミナ......もう少し穏便に行動するか」
「..................はい」
3人からドン引きされました。
メイドを先に行かすひどいパーティー
件のメイドが戦闘民族だったから良かったものをー




