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初めての幽体離脱。

[第2話] 初めての幽体離脱。


私は幼馴染の友人である魔美に幽体離脱を相談したところ、どうやら現実に可能である事実を知った...。

普通に考えたら、そんなおかしな解答するのは彼女だけかも...?

なにを隠そう魔美の趣味は昔からオカルトや都市伝説を追求することだから納得がいく...かも...?

幽体離脱は趣味みたいな物で、彼女にとってはお手のものらしい...。(笑)

趣味がとにかく、ぶっ飛んでいて、理解が追いつかない...。

そんな彼女の日常はお嬢様姿なのだが、容姿からは全く結びつかない趣味を持っているという意外性がありオカルトマニアの間では人気者みたいだ...。

そんな彼女のせいで私は振り回さた思い出がある...。

幼い頃から幽体離脱、夢枕、肝試し、夜中に電話、UFO探し........。

数えるだけで、身の毛がよだつ...。

やっぱり変わっているわ...。

「で、気になっていたんだけど

幽体離脱の仕方ってどんなんだっけ?」

魔美からは会う度に幽体離脱の話を何となく聞いていたが、実は面倒くさいから普段は横に聞き流していた...。

だが、今日の私はなぜか興味津々に話を聞く...。

最近は精神的に疲れていたせいか

、現状打破するために今日は藁をもすがる気持ちで幽体離脱を試したい自分がいたのだ...。


やり方はというと...?

" 自分がもう一人動いているイメージを強く念じる事 " だそうだ。

そして、教えてもらった通り私はその夜に実行してみることにした...。

帰宅後、いつも通り仕事で帰りが遅くなり疲れてつい寝込んでしまった...。

あっ、そういえば今夜は幽体離脱をやるんだっけな...。

でも、本当に幽体離脱したら、どうなるんだろ?


" 幽体離脱とは...? "

[魂が肉体から抜ける現象で、自分で自分を上から見ていると言ったような現象が起こるらしい。都市伝説として知られているが、やり方を間違えると魂が戻らずあの世に行ってしまうことがあるため危ないと言われいる ]


実は幽体離脱に関する取説が存在するらしい...。

注意事項のようなものみたいだ。

その内容とは...?

①幽体離脱の期限は一日。24時間以内に必ず戻さないと独り歩きする。

②存在自体は本人と変わらないが、よくよく見ると、足元だけ薄く見えるのが特徴。ただし、色が濃くなったら注意。

③もう一人を消したい時は、二度と生み出さない決意で念じると消える場合がある。だが、消した後の現象については保証できない。


「これが本当に現実になるかわからないけど、やってみよう...!」

魔美から教えられた通り幽体離脱を試してみる...。

しばらく念じていると、

ほんの僅かではあるが、足元が浮いて一瞬だけ離脱した...。

まだ完成はしてないが、確かに体が離れた瞬間を目撃できた...!

「初めてにしては、すぐに出来てしまったな...」

明日こそ、完全に離脱させたい...!


次の日も幽体離脱を試みる...。

今度は、自分の寝姿を上から見おろす事ができた...。

完全に体から離脱したみたいだ...。

「本当に出来た...」

喜んだのも束の間、疲れていたせいか、そのまま寝てしまった...。

自分の体に戻さずに........。


そして目が覚めると、いつも通りの朝を迎えた...。

しかし、いつもと何かがおかしい...。

妙な違和感というか胸騒ぎが...!

やけに日差しが眩しい...!

時計を見たら、すでにお昼だったのだ........。

「完全に遅刻じゃん!急いで出社しなきゃ!」

私は急いで会社に遅れる胸の電話を掛ける...。

電話口の返答は、「昼休憩の事?ランチが混んでるの?」

その解答に首を傾げたが、とりあえず会社に向かう...。

おかしいと思いつつ午後から仕事を始めると「今日は朝から忙しかったね。午後も頑張ろうね」と同僚に言われる始末...。

今の話は何........?

私が午前中に働いていたから?

タイムカードを確認すると、しっかり打刻してある.......。

お昼まで寝ていたのに私は働いていたの...?

注意事項にあった、独り歩きが現実に起きたの?

体に戻すのを忘れたのは確かだけど、注意事項は嘘じゃなかったんだ...。

とりあえず、午後の始業前にトイレに行くことにした...。

すると、ドアを開けた瞬間、影の薄い自分の姿がこちらに飛んで向かってきた。

どうやら幽体離脱が戻ったみたいだ...。

(しかし、体が融合する瞬間は監視カメラに捉えられていた..)

独り歩きに関しては、念が弱かったのが幸いしたらしい...。

と、ここで私は不可思議な事を思い出した...。

それは、寝ているときに見ていた夢が朝から働いている自分の姿だったのだ...。

もしかして、夢の中で意識が繋がっていて、幽体離脱した体には実際に動いていたということになるな...。

これは、幽体離脱の成功?

都市伝説の通り、もう一人の自分が確かに世の中に存在していたんだという現象を私は理解した。

その通り、意識や念は通じているから本人は寝ていも、もう一人は働いてるという状況は理解できる...。


これが現実なら、思い通りにコントロールすれば、自由に休めるかも?

休んでも一方は仕事しているから、物理的には休んだことにはなってない。

ということは、心置きなく休める状態を作り出せる事になるな。

そう考えていると、自由自在に操れば何でも出来ると確信した。

まさにあのアニメと同じようなコピーロボットみたい。

ロボットではなく幽体離脱した自分だけど(笑)

一方で私は注意事項にあった独り歩きが気になり怖くなった。

今日は偶然に戻れたけど、午前中だけ放置したのは事実...。

もしこの先、離脱した体を戻さずに放置した場合はどうなるのか心配になってきた...。

翌日、不安になった私は幽体離脱を戻す事に関して魔美に詳しく聞いてみることにした。

「2日目ならまだギリ間に合うから強く念じれば戻るはずだよ。

でも、これ以上放って置いた場合は一生戻らないから気をつけてね」

注意事項には無いけど

2日目は何とかなるそうだが、

3日目は保証できないらしい。


「幽体離脱はとりあえず今回だけにしておこうかな...」

「ちょっと恐いし...」

「欲をかいて下手に手を出すと、取り返しがつかなくなるという話は都市伝説の " あるある " だからね...」

私はこの一件から距離を置き、翌日からは普通に仕事に励み、いつもの日常を過ごすことを心に決めた...。

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