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イケメンなのに陰キャすぎて幼馴染としか喋れません  作者: ひめのなぎさ
第二章 夏休み
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第2章 第12話 青く澄み渡る空はどこに気持ちを隠せばいいのか

青春という儚くて苦しくて、そして綺麗な時間を書いています。

ぜひこのお話の冒頭の部分だけでもお読みください。

 誰かの心を晴らすように、誰かが上を向いて歩きだせるように。

 青く澄み渡る空はまだ俺にはまぶしくて、どこまでも広がる空には俺の気持ちを隠す場所がなくて。

 あぁ夜なら。

 ちらちらと星が輝く夜空なら。

 この気持ちを暗闇で包んでくれるのに。

 

 蓋をはずの気持ちがどこからか漏れ出ていたのか、白いレースのカーテン越しに青空を見ながらぼんやりとそんなことを考える。

 俺、海原雄志は風香に作ってもらったお昼ごはんを食べた後皿洗いをしていた。

 風香はソファの上でどこかそわそわしながらテレビを見ている。

 スマホとテレビをいったり来たりしながらたまに俺の方を見ている。

 さすがに男の家に二人きりなんて落ち着かないのだろう。

 水をザーザーと出しながら俺はすこし大きめの声で、


 「テレビとか好きなのに変えていいからね」


 というと、急に声をかけられてびっくりしたのかすこし肩をびくっとさせて、


 「う、うん。わかったよ。洗い物もしてくれてありがとう」

 「いいよ、作ってくれたしこれぐらいはさせてよ?あと、めっちゃおいしかったし!」

 「うれしい……です。あ、なすのおひたしは多めに作ったから余りは冷蔵庫に入れてるよ」

 「え、マジ!?うれしい!ありがとうすぎる。お皿洗ったら食べようかな」

 「喜んでくれるのは嬉しけど今食べたばっかりでしょ?」

 「は、はい」


 親に怒られて落ち込んだ子供のような俺の返事を聞いて風香はぷはっと吹き出す。


 「雄志君ってたまに小さい子みたいな時あるよね」

 「そう?」

 「そうだと思う」


 ふーんっと言いながら皿洗いを終えた俺は風香の横に座る。

 

 「雄志君?」

 「ん?」

 「最近生徒会すっごく忙しそうだけど大丈夫?無理してない?」

 「うん。大丈夫だよ。応援団はどう?」

 「すっごく楽しい!でも私、運動とか全然しないから紗季ちゃんと良太君に教えてもらってばっかりだけど……」


 後半になるにつられてだんだんと声が小さくなる風香を元気づけるようにできるだけの笑顔を作って、


 「絶対風香なら大丈夫だよ!紗季は運動とかダンスとか得意そうだし、良太は教えるの上手そうだしね」

 「あ、ありがとう。いや、じゃなくて!」


 風香が本題からずれてるのに気が付いていつもよりすこし大きめの声を出して、俺はぷはっと笑う。


 「雄志君が前にほとんど一人暮らしっていってたから生徒会でほぼ毎日夏休みも学校でしんどいかなっておもって作りに来たのに……」

 

 正直気が付いていたとは言え、本人の口から面と向かって言われると嬉しくてどこか恥ずかしい。

 言った風香自身もいつもは日焼けしていない白く綺麗な顔がほんのりと赤く色付いている。


 「え、えっと生徒会長さんってどんな人なの?」

 

 あたふたとしながら一生懸命に話題を変えた風香がすこしかわいくて俺もその話題に乗っかる。


 「優しくてたまに天然だけどすっごく優秀で頼りになる先輩だよ」

 「そうなんだ!天然なの意外!」

 「たしかにね。でも……いい先輩だよ」


 でも普通の女の子だよ。と言おうとして言い直した。

 もちろん望先輩とかかわりが少ない人から見たら才色兼備なお嬢様という印象があるのはわかる。

 ただ望先輩の近くにいるようになってわかった。

 流行りのお店に行ったり、副会長とファッションについて話しているときもある普通の女の子だって。

 そう伝えようと思ったけど伝えた方がいいのかもしれないけど、もうすこしそれは生徒会のいや、俺の中にとどめておきたい。



 

 風香の応援団の話や紗季たちと大輝の練習を見に行った話を聞いているとすでに夕方の時刻になっていた。

 ふと時間をみたから気が付いたが、外を見るとまだまだ昼の景色とかわらない。


 「あ、私そろそろ帰らなきゃ」


 風香が何かを思い出したように、はっと言い出した。


 「ん?夜ごはん食べていかないの?」

 「ありがと!でもごめんね。夜から用事があって」

 「そうなのか。ありがとね、ご飯作ってくれて!」

 「ううん。これぐらいならいつでも呼んで?あ、冷蔵庫にお昼ごはんを作る間にほかにいろいろ作ったから作り置きとして入れてるからよかったら食べてね」


 さっきの皿洗いですこし皿や鍋が多いと思ったのはだからか。

 

 「まじ!?うれしいありがと!助かります」


 数日間遥は家の用事で忙しくてこれないから自炊しないといけなかったから本当に助かる。


 「喜んでもらえてよかった。ありがとね、今日は」

 「ううん、こちらこそ。というか俺がお世話になっただけじゃん」

 「ううん。私のわがままできちゃったし?」

 「うれしいわがままだから大丈夫。送ってくね」

 「まだ明るいし大丈夫だよ」

 「ダメだよ。途中まででも送るよ」

 「お言葉に甘えさせてもらうね。ありがと、雄志君」


 そういって俺たちは玄関に移動して、俺はサンダルを履いて外にでた。


 「あっつ」


 ねっとりとした空気が肌にまとわりつく。


 「まだまだ暑いね」

 「だね」


 朝、風香を迎えに全力疾走した道を今度はゆっくりと歩く。

 宛名のない罪悪感という蓋をしていた気持ちが、外を歩いているとすこしだけふらふらとどこかへ飛び去って行く。

 

 「ねえ、風香?すこしだけ遠回りしてもいい?」

 「うん?大丈夫だけど……?」

 「用事は大丈夫?」

 「うん。えーっと7時前までに帰れば大丈夫だよ」


 今は17時をすこし過ぎたぐらい。

 たしかに夜ごはんをさっきの時間から作り出したらギリギリ間に合わないかもしれない。

 かといって16時からご飯を作り出すと深夜にお腹がすく。


 「了解。じゃあ、風香?すこし遠回りしよう」

 

 

 

 































 


 

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