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イケメンなのに陰キャすぎて幼馴染としか喋れません  作者: ひめのなぎさ
第二章 夏休み
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第2章 第8話 舞台とスポットライトと学校と月光

【15000PV↑】儚い青春を書いています。

2週間毎日投稿しています。

 コツコツコツ、コツコツコツ

 時刻は20時が近くなっている。

 本当は17時ごろには帰っている予定だったのに。

 

 「文化祭のステージ発表の話し合いやりすぎたな……」


 ため息交じりに俺がぼそっというと、


 「3時間近く話したもんね」


 遥がすこし苦笑いしながら答える。

 

 「生徒会はしんどいなぁ」

 「今日は確かに遅くなったね」

 「そういえば望先輩たちはまだ帰らないの?」


 俺たちが帰るときはまだ生徒会室に残っていた。

 さすがに女の子2人、しかも望先輩と渚先輩はビジュがじゃなくて顔がかわいいから危ないと思うんだけど。


 「さっき望先輩のご両親が車で迎えに来るって言ってたよ」

 「あ、そうなの?渚先輩もそれで送っていくやつか」

 「そうおっしゃてたよ。私たちも乗っていきませんか?って誘われたけどね」

 「え?」


 おれそんなん誘われてないんだが?


 「雄志がお手洗いに行ってた時」

 「えーっと遥さんはなんて答えたのかな?」

 「雄志と一緒に帰るので大丈夫です!って言ったよ」

 「うーん。いいけどさぁ」


 夜とはいえ、夏の蒸し暑さを車なら感じなくてもよかったんだけどなぁ。

 まあ、先輩の車で送ってもらうのは気まずいし俺の性格考えて断ってくれたのかな。


 無音の校舎に俺と遥の音だけが響く。

 コツコツコツ

 これが怪談もしくは異世界ものならこのまま歩いていると別世界に行ってしまうのだろう。

 だけどそんなことはない。

 ただ幼馴染とあるいているだけ。


 「雄志」

 「遥?」

 「暗いね」

 「怖い?」

 「雄志がいるから」

 「走る準備はいつでもしといて」

 「守ってくれないの?」

 「騎士じゃないから」

 「王子様だもんね」

 「お姫様だっこは……ごめんなんでもない」

 「雄志!?今いい雰囲気だったじゃん!」

 「ごめんごめん冗談。ちょっとキザすぎて恥ずかしくなった」

 「もう!」


 俺と遥はたまにこんな会話をする。

 すこしキザで二人で物語を作るように。

 まだ遥と以外はこんな会話はちょっと恥ずかしくてでいないけど、いや遥だからできるのかな。

 

 校舎の玄関にたどり着いて靴を履き替えて外に出ると頬や首元を暑さがなぞるように伝わってきた。

 

 「夜ってこんなにあつかったっけ」

 「あつい夜だね」

 「遥さん?」


 えーっとだいぶ下ネタじゃない?大丈夫そ?


 「なーに雄志?」


 いたずらな笑みを浮かべながら上目づかいで俺を覗き込む。

 ひらりと緩くなった胸元につい目線を向けてしまう。


 「雄志?」


 気が付いていないのか?だいぶ見えそうなことに。

 大丈夫。いったん深呼吸して、落ちついて、


 「ううん、なんでもない」


 なんとかそう言って俺はスマホの画面をオンにする。


 (良太:大輝の今度の試合見に行かない?)

 (紗季:いくー!)

 (風香:行きます!)

 (大輝:おおー!お前らありがとうな!)


 そんな会話がグループで行われていた。


 「遥、大輝の今度の試合見に行くか?ってきてるけどどうする?」

 「えー雄志いく?」

 「いく。大輝の応援したいしな」

 「私もいこうかな。雄志連絡しといてもらえる?」

 「りょーかい」


 (雄志:俺と遥も応援行くよー)


 と送ってスマホをポケットにしまった。

 月明りが俺たちを照らす。

 舞台のスポットライトのように。

 この世界という舞台を明るく照らすことはできない、ただ近くを照らすような光。

 コツコツコツ

 足音だけを響かせながら俺たちは今日の舞台を後にした。


 













 

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