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「暮らし」など

ゆらゆら

作者: 維酉

とりとめのない日々が

点線のようにつづいていき

いつのまにか 夏だった


どこをとってもかわらない

あかい電車の

ちょうど二両目のいつものばしょで

幽体になってゆらゆらしてる

昨日の証拠をさがしながら

なんとなくな世界を見下ろす

わたしはゆらぐ


連続するふうな

ひとつながりであるふうな

徐々に熱を帯びる日々は

真実と嘘がないまぜ

たとえばかわらないものは

いつか溶けて 気体になって

大気のほんのちょっとな分子になる

そしてゆらぐ


カゲロウは

さようならってゆらゆらしてる

まっしろな幽体は

電車のすみでゆらゆらしてる

昨日のはざまでゆらゆらしてる……


すこし空気が重たいだけで

窮屈なのは気のせい

うまく呼吸できたら

もっとらくになれるよ

そう信じてゆらぐわ

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんだか『くるり』のような世界観ですね。 【昨日の証拠をさがしながら】、詩的な表現ですね。昨日にたいして、電車という動き続けるものを書くことで、時間的に妙な浮遊感が出ていて巧いです。さらに…
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