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sin in the world in the sin  作者: 勧悪懲善者
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二頁 鎖の異形は再び認識した。

次の日、マニラスは廃病院グロウサイを訪れていた。

グロウサイは世界の中心辺りに位置しており、病院として使うには危険なので誰も立ち寄らない。

だからこそ、カルルトはここで待ち合わせしたかったのだろうが。

カルルトはグロウサイの入り口に居た。


「おーきたきた、えっと……誰だっけ?」


「マニラスだ。人の名前くらい覚えろ……」


「思い出した!あのなんかキモい奴か!」


「殴られたいのか、餓鬼。」


マニラスはすごく怖い顔でカルルトに詰め寄った。


「怖すぎるな。てか誰が餓鬼だ、俺お前より年上なはずなんだぜ?」


「童顔じゃねーか」


「あ゛?」


「っと、尺稼ぎはここら編にして世界の歴史を教えてくれよ。」


「そうだな、リスカが改造された直後だっけ?」


「そうそうそこら編。」


「では逝こうか!歴史を見る旅へ!」


「その台詞格好良くないぞ。」


マニラスの言葉を無視し、カルルトは時空的な穴を開いた。
























「さーて戻りますか。」


『ここでこの時代のクライシスの主な種族の強さを教えとこう。よーく聞けよ。』


カルルトが口を挟んでくる。

カルルトによると、種族は大きく分けて六つ。


一つが、人間。

人間は剣、斧などの近接戦闘用の武器や銃などの遠距離戦闘用の武器と魔術で戦う。

エネミーを家畜として飼いならしたり、魔力を燃料とした魔道具を作り出したり、比較的知恵のある種族だがエネミー程の腕っぷしの強さもなくコードのようなテクノロジーも無く、悪魔程の魔術適性もない。

所謂器用貧乏な種族である。


一つが、エネミー。

エネミーは先程説明した通り、人間に飼いならされるなど、力は強いがそれだけの「獣」タイプと、知恵をつけ魔法を使うなどなかなか手強くなった「怪異」タイプがいる。

怪異タイプは魔族と同等の力がある。魔族と相性が良いらしく、手を組む者も多々いる。


一つが、コード。

コードは所謂ロボットやサイボーグと言ったテクノロジーの高い種族である。

見聞きした事を全て共有のフォルダに刻み、どんな事態にも対応するがその分想定外の出来事に弱く、意味不明な行動を相手がとると混乱してショートし、隙だらけになる残念な種族。


一つが、魔族。

魔族は魔術適性が異常に高い種族で、人間に似た姿の「魔人」タイプとエネミーやコードなどに似たり力がさらに高くなっている「悪魔」タイプに分かれる。

魔人タイプは悪魔タイプに従い、悪魔タイプは他の種族の研究をしている。

実は悪魔がクライシスを支配しようと渦巻いているらしい。


一つが、神族。

神は人間と似ている「天使」タイプとエネミーや魔族に似ている「神人」タイプの二つ。

魔族と同程度の魔法適性を持ち、殆ど魔族と同じ構成で出来ている。


一つが、異形。

異形は何らかの種族に物の成分を入れて合成し作られるので、正確には種族ではない。

先程までの5つの種族の特徴と、成分を入れた物の特徴を併せ持つ。

圧倒的な実力をつけられるらしいので、どの種族も異形化実験に手を付けている。


とのこと。


リスカは人間の中でも弱かったが、「異形化したら便利」という主人フロイの意向で異形化実験を受けた。



因みにフロイはキラサリをテリトリーとする商人で、奴隷や武器、薬(麻薬)など違法な物を売る。

リスカはフロイに誘拐され育てられており、他にもフロイの子供(売り物)はたくさんいる。


と、そんな感じだ。

リスカはフロイを恨んではいない。

フロイは手塩にかけて育てた優秀な奴隷が売りな商人だからだ。

リスカは特に理不尽な待遇は受けていないので特にフロイの下から抜けたいとは思っていない。 

…………と、リスカを崩れかけの電柱から見ている人物が。


『奴がこの戦争の始まりに大きく関係するマニラスだな。』


マニラスは頭の半分がボサボサで長い髪、もう片方は同じようにボサボサだが短く、目は白目のみの奇妙な男。


『あれ、こいつ俺に似てんな。名前も何故か同じだし』と、マニラスが云う。


【だろうな……】


カルルトが意味深に俯く。


「只今帰りましたー。」


「おー、意外と早かったなリスカ。」


リスカを迎えたのは目つきだけで神を殺せそうなほど目つきが悪い男性。

趣味の悪いピアスをしている所、一見何処かの悪漢と思われがちだがこの男性こそフロイである。

本来フロイは金持ちなのできらびやかな格好をしている(奴隷の子供達にもそこそこいい服を着せる)が、キラサリはスラム街なので水簿らしい格好で過ごしている。


「異形化した感じはどうだ?」


「特に変わんないですね。」


「なる程なぁ……あ、そうだ。せっかくだから異形化した力を試してみろよ。」


「試す?」


「トレーニングルームを作ってやろう。そんでお前の力がなんなのか知ろうって事だ。」


フロイは魔術……これは怪術と呼ばれている。

世界に存在する魔術は3つ。界術、怪術、異術である。

界術は単純に空間を形作って攻撃するだけの単純な魔術。それを馬鹿にされ「下位術」と呼ばれることもある。ひとりひとり、生まれつき得意な属性しか扱えないという特性がある。

怪術は読みは同じだが界術とは比べ物にならないほどのレパートリーがある。長いので割愛させてもらうが。

異術は異形の者のみが使える魔術。どのようなものかはモチーフで決まる。

今回フロイは怪術でリスカの周りに檻のようなものを作り出す。


「相変わらずの魔力……一体いつからそんなハイスペックなんですかご主人は」


「知らんでいいよ。それよりリスカの力を確認しなくちゃな。えーと、異形化したらモチーフを思い浮かべるとモチーフの力を使えるようになるとか。やってみろ。」


「へぇ……じゃ私のモチーフは鎖だから……………………………おうわぁ!?」


いつの間にかリスカの掌から鎖が生えていた。


「便利そうな能力だな。良かったじゃないか。」


「あ、普通に操れる。」


こうしてリスカは異形としての力が分かった。



































「はいここまで。」


「お前毎回いいとこまで見せてくれるな。」


「褒めた?」


「褒めとらん。しかしマニラスは結局噛んでこなかったが。」


「それは次回のお楽しみと言うことで。じゃ、また次の機会にな。」


マニラスは次回を予想しつつグロウサイを探索するのであった。

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