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短編➀

作者: 峰尾ゆい

お久しぶりです。峰尾ゆいです生きてます。

物語に先にあるものは。は絶賛泣きながら執筆してます。

ちゃんとできしだいうpしたいと思いますのでなんかその待っていてください。

お詫びしてはなんですが昔つくったシナリオをご覧ください。

ゲーム用みたいな感じなので、読みにくいかもしれませんが。よろしくおねがいします。


???「幼馴染特権で生徒会に入りなさい!」

と直々に幼馴染の生徒会長スカウトされてしまった俺。

学園もののストーリーでよくある魔法の言葉。

まさか俺にもそんな言葉がかかるとは思わなかった。

なぜそんな事になってしまったのかは、俺がとある能力に目覚めてしまった所からはじまる。

そして、俺が生徒会に入ってしまうその一幕そして幼馴染と和解するまでのお話でもある。



???「おい透、準備はいいか?」

そういうのは俺の友達、原田剛介(はらだごうすけ)

見た目は、ごつく、怪力が自慢だ。

そして草陰に俺たちは隠れている。

???「いつでも準備はオッケーだ。今日こそは……今日こそは」

剛介と透こと水野透(みずのとおる)は、とある計画を実行していた。

剛介「第……何回目だっけ……」

透「13回目だよ」

剛介「13回目か……じゃあ気お取り直して、第13回目チキチキ女子の着替えを覗く大作戦!」

剛介・透「いぇーい!」

2人の拍手が起きる。

これまで、12回は生徒会の人達に捕まってしまい、酷く注意をされた。

剛介「毎回言っているけど透、お前あの美人生徒会長と幼馴染なんだからなんとかしろよ」

透「あはは……それはちょっと無理かな……」

理由はちゃんとあるそれは、幼馴染の彼女と俺は……。

剛介「お、おい。女子来たぞ!」

ぞろぞろと女子が着替えに更衣室入ってくる。

剛介「これで13回目なのに全然警戒しないしカーテンも空いているな。さすが元女子校」

そうこの学園は、元々女子校であって数年前に共学化したのだ。

剛介「お、おい!あれ生徒会風紀の日向小織さんじゃないか。あぁいいな。ほんとでかい」

日向小織さん。生徒会で風紀を務めている人だ。一般的な学園の組織だと生徒会と風紀委員は、別組織って物が多いのだが元が女子校ということがあってか全て生徒会が管轄しているのだ。

そしてその生徒会の中の風紀委員の最高責任者が日向小織(ひなたこおり)さん。

見た目とてもボンキュッボンでよくある風紀委員が風紀を1番乱しているというそんな人だ。

しかしながら性格はとても温厚な方で、風紀委員特有のツンデレではなく、お姉さんで小織ママと呼ぶ人もしばしばいる。ただ怒るとめちゃくちゃ怖いらしい。

そしてツンデレで思い出した。むしろツンデレをしているのは……。

剛介「おぉ、生徒会長来たー!」

そう、その生徒会長で俺の幼馴染、柊深夜葵(ひいらぎあおい)だ。

透「なんか、すごい罪の意識を毎回感じてる」

剛介「まぁまぁ、減るもんじゃないし。いやぁお前の幼馴染はなんて言うドスケベボディをしているんだ」

ドスケベボディ。

剛介が言うように俺の幼馴染は、ドスケベボディをして完璧な容姿なのだ。

白い肌、長い髪の毛で整っておりスタイルもモデル並み胸は、小織さんには負けるが劣らずでかくそしてなんと言っても誰がみても、可愛いく校内の付き合いたい人ランキングでいつも1位を独占している。性格はとても優しく生徒会長という生徒の手本を素晴らしくこなしているただその優しさとは裏腹に無差別に俺と校則違反者以外には厳しい。でも俺に関してはもっと厳しい。

昔は、とても仲が良かったのだがいつからだろう気まずくなってしまったのは。

剛介「うぉ!ぉぉぉぉぉぉ!みえたあああああああ!」

大声をだす剛介。

その方向をみると、小織さんと葵が脱いでいる所だった。

透「あ、おいお前声でかすぎ!」

剛介「あっしま‥‥‥」

運が悪く、葵と目があってしまった。

葵は即座にカーテンを閉めた。

まずいこれはお約束のパターン……。

剛介「しまった‥‥‥おい逃げるぞ!」

透「おう」

俺と剛介はその場を離れ、二手に分かれた。

剛介は、ふんすっと言うと体にオーラまといその場を高速で去っていった。

「相変わらず羨ましいな……」

その後間髪入れずに校内放送が流れる。

《いつもの2人の校則違反の男子生徒が校内を逃走中です。各員捕獲お願いします》

いつものって……まぁいつもだけど……。

「流石、生徒会長‥‥‥手が早い」

なんとかして、逃げ切らなければ。13回目の逃走。

正直、この失敗した12回で色々と学んだ。

次こそはと俺は屋上へ向かう。

???「おい!いたぞ」

まずい、風紀委員Aに見つかった。

風紀委員A「特別認証解除、能力発動!ファイヤ!」

そうこの学園、魔法など超次元的な能力を持っている人がいる。

そしてその能力を持っている人は生徒会という組織を一番上として各委員会にちりばめられている。

ちなみに俺は無能力で剛介は能力者、能力は【ビルドアップ】まぁ簡単に言うと身体能力向上だ。

剛介は、生徒会には所属はしてなく、帰宅部状態だ。理由としてはめんどくさいという理由だった。

透「よっと!」

俺は軽々と交わす。

風紀委員A「何!?」

透「何度も同じ手は通用しない‥‥‥今度こそな!」

俺は、横にある、消火器を持ち風紀委員に向けて発射する。

風紀委員A「っく‥‥‥」

透「よし!今だ!」

俺は消火器を持ちながら風紀委員の横を通り過ぎた。

お約束ながら騒ぎを聞きつけた他の委員もぞくぞくと来る。

そしてまたもや校内放送が流れる。

《各員、目標の1人能力者は校内から校庭の方へ向かいました》

多分この校内放送をやっているのは、広報のあいつか……。

それはそうと剛介、今回はしぶとく残っているじゃないか。

よしこのまま、屋上へ向かえばアイツをおびき寄せる事はできる。いやアイツ俺たちの事を待っているな絶対に、そして自分のメンツをかけても俺達を倒して捕まえてくる。

ここ12回剛介はとりあえず二人で突撃!という作戦という無謀なことを考え13回目の今日は、やっと自分の間違いを認めた。なんとも頭がカチカチなお約束野郎だった。

その後も、風紀委員の挟撃と待ち伏せなどは何とか回避をしている、回避というよりも配置がずっと同じなのでルーティンになっているんだ。

この指示は、風紀委員長の小織さんではなく葵が取り仕切っているのだろう。

何事も完璧にこなそうとしている事で同じ事しか繰り返さないため穴があるのだ。そういうところは昔から変わっていない。

―――――シュっ!

透「うわ!」

突然と手裏剣のようなものが飛んできた。

俺はそれを間一髪でよけた。

最近なんか避けられる調子がいいなと片隅に思った。

???「今回はルートが違うんですね。やっと学びましたか」

透「そうだな!ちょっと変えてみたよ‥‥‥広報さん!」

???「広報!言うな!ウチは小竹伊織(こたけいおり)って名前があるんだ!って何回目だこの‥‥‥やり取り‥‥‥」

小竹伊織。生徒会広報委員長をしている。名前の通り

というのも申し訳ないんだが小さい背であり小動物のように動きがはやい。

それは何故かというと。

伊織「この伊織流(自称)をかわすなんて成長しましたね」

そうこの娘、自称忍者らしい。

ただその格好みるといかにも忍者ではない。よくある学生忍者コスプレのようでもなく普通に学生服だ。でも違う所が一つあり片手にはノートパソコンを常に持ち歩き、インカムのようなのもある。

能力は【空間把握】建物内の人や物などを把握できるただその人と物は誰かなんなのか分からないらしい。手に持っているノートパソコンでは学園の全てのマップが表示されて常に監視ができる状態で、校内放送などでそれを各生徒会長委員に言う仕組みになっている。

伊織「私とやりあおうというのなら私も本気を出さなければなりませんね。まぁこれで13回目のお縄につくのですが」

ノートパソコンを置き忍者のモードで構える。

透「っく……」

13回目、俺はいつもこの小竹伊織に捕まってしまう。

何故かというとこいつはちょこまか動く上に、時間稼ぎをして他の委員を集める作戦だからだ。

しかし今回は、彼女がいうルート、やり方が違う。

そして、彼女も今回は違うやり方で来る。

自分でも分からないこの先の行動が入ってくる頭の中にぐるぐるとのその思考が入ってくる。

今までにない感覚だ。

そして、彼女がポケットに入れていた手裏剣とクナイを投げる。

透「……こうだ!」

みえる。どこに何があるかどう交わせばいいかがスローにみえる。

俺は全て交わしそのまま彼女に突撃をし、下にあるノートパソコンを奪った。

伊織「なっ!私の命返して~」

ペターと床につく小竹、そしてインカムで。

伊織「す、すみません。やられました……後お願いします……バタッ」

俺は、戦意喪失の小竹の横にノートパソコンを置き

先に進んだ。

やけに静かだ。何か俺を招き入れているようなそんな感覚がする。

透「よし……このままいけば……いや……い……ないか」

気がつくと屋上へ向かう道がだんだんと寒くなっていくいつもなら近い屋上が今日はとても遠く感じる。

透「寒い……この能力を使うのはあの人しかいないよな……」

???「正解!!当たりですよー」

のほほんとゆっくりとした声が聴こえる。

透「小織さん……!」

小織「透くんダメだよー。あんまり悪いことしちゃ。でも伊織ちゃんを倒したって事だけは褒めてあげる」

倒したというより、ノートパソコンを奪っただけなんだけどな……。

小織「まぁ伊織ちゃん極度のネット依存性だからな……パソコンとか奪われたらすぐにペたーってなるし」

小織さんは、俺がやった行為を当てるかのように言う。

小織「でも、私には勝てないわよ……!」

そういった瞬間今まで以上の寒さ、いや冷気が体の周りを包み込む。

透「っ……」

脳より身体が勝手に動くように危険を察知しなんとか攻撃をよけれた。

小織さんの能力は【零度】簡単にいうと氷の魔法を使える能力だ

氷で造形したり周りの温度を変えることができる。

小織「あなたとは初めて戦うと思うけどなかなか面白いわね」

透「能力はないですけどね」

次の攻撃に備えて構える小織さん。隙がない。さすがに現風紀委員長に勝てないか。

透「(さてどうする)」

小織「そうだ、あなたに疑問におもっていたりしたことがあるんだけど聞いていいかな?」

突然、小織さんは質問をしてくる。

透「いいですけどなんですか?」

小織「透君、あなた葵ちゃんの事をどう思っているの?」

えっ?どいうことだ。

小織「……はぁ……葵ちゃんも可哀想に」

何がブツブツと呟く小織さんここからじゃ聞こえないが途端にキリッと視線を俺に向ける。

恐ろしい圧を感じる。

この圧は多分小織さんはキレている。

小織「女の娘を傷つける男は私は嫌いだよ」

透「えっ」

そう言う間なく咄嗟にその場逃げるが間に合わない。

透「束縛(バインド)!」

ガシャっガシャっ!カチっ!

両手両足に氷の束縛がつけられる。そして……。

透「大丈夫。死なないから」

小織さんの周りはすでに冷気で包まれそのまま右手に槍のようなものが造形されていく。

透「これで終わりよ。氷主神の(アイスグングニル)

小織さんがそう言い思いっきり投げるモーションに入る。

ダメだ終わる。今回もあいつに会えなかっ……。

……!

…………!

???「ぐあああああああ!」

???「まてーこの筋肉バカぁぁ」

キンキンと甲高い声が駆け巡る。

小織「え、ちょっ待って……でかいのがくる……キャー!」

叫び声は小織さんだった。そしてでかい塊のような身体が窓から入ってきそのまま、小織さんに激突する。

透「うわ、剛介!」

剛介「ぐえええええ。こいつ強すぎる……怪力女」

小織「ふにゃあ……」

小織さんはぐるぐると目を回していた。

すると俺を拘束していた氷の束縛が溶けた。

透「チャンス!」

俺は凍った地面の最適な道のりを見つけ小織さんが持っていた氷の主神の槍をとる。

???「まてー!!筋肉バ……あれえ、なにこれツルツル滑る……」

透「今だ!」

俺は最大の力で槍を彼女に投げる。

???「ちょ……!!私まだ何も名乗って……うわああああああ」

透「よし……!」

登場してすぐにやられた彼女にはもうし訳ないがパタリと倒してもらった。

ドヤ顔し。剛介にお花を備えた。

???「ぐぐぐ……やられたって思うよね!!まだよ……」

透「え?」

俺が放った槍は確かに当たったはず、しかし……。

透「ツインテールの髪の毛で止めているだと……」

???「ふふふ……このツインテールは万能なのだ……!そして……喰らえ私の雷を!」

彼女にまとう電気がビリビリと放たられる。

透「そ、それ反則では……」

???「反則もなにもこれくらいしなきゃ校則違反の人は捕まらないでしょ!そしてこの灯里ちゃんの攻撃スタイルよ!!」

白井灯里。こう見えても書記を担当をしている。

生徒会キャラでいうおバカキャラ。ただその実力は、風紀委員長の小織さんと同等のレベルと言われる程である何故かというと……。

灯里「よっと!!それそれ!!」

はやい。とにかく動きが早くそして力が強いのだ。能力は見ての通り【電撃】ビリビリと電気が全身をまといそれを操るのが金属指し棒のようなタクト。そのタクトのようなもので電気を操る。とりあえず死ぬ程度の電撃ではなく安全に考慮した電撃らしい。(※本人曰く)

そして、常に筋トレをしているか何かで力が剛介がビルドアップしたくらいの力の強さになっている。

全く現実世界とはなんというかそんなんありえないじゃないかと……。まぁ能力がある時点で非現実なんだけどな。なんて説明なんかしている途中で。

透「うわぁぁ!!」

タクトから離れた電撃ビリビリと全身がつたる。

灯里「まだよ!!登場落ちなんて面白くない!」

灯里さんの動くスピードが早くなっていく。

いるであろう方面に向いてもすぐに背に回られてしまう。

透「ど、どうすれば……」

何か考えろ。何か考えるんだ。

灯里「これで終わりよ。光速の主神のライトニンググングニル

彼女のタクトに電気が貯まる。そして槍のような形状になっていく。

透「氷の次は電気って……」

止めは槍と決まっているのだろうか……。

透「いやいやそんなことはどうでもいいんだ!」

今度こそ終わる……終わる……。

そう思いかけた。その時、あいつとの……いや葵の昔交わした話を思い出す。

それは、俺と葵が幼馴染として最後の会話であった。なんでこんな時にこういうことを思い出すんだろうな。

もしかして本当にピンチなのかもしれない。


〈私は完璧を目指す……でも完璧な事はこの世にないはず〉

〈急に何、言ってるんだよ葵〉

〈ごめん透、裏切って勝手な事をして、そんな私でもずっとずっとあなたのことが……〉


灯里「喰らえ、そしてお縄につかまりなさい!!」

放たれる槍 。

透「こ、ここで終わりたくない!俺は……まだ葵に伝えなきゃいけないんだ……葵が好きって!!」

俺は大声で言った。

すると……灯里さんの様子がおかしい。

灯里「え、ああああああなた……か、柊深夜会長のことを……あわわわわわ……は、ハレンチ!!」

急に、顔を赤らめる灯里さん。

俺に向かってきた電気の槍は、違う方向に飛んで行き照明器具などを貫いて、パリンパリンと壊して言った。

「そうか……そういうことか」

あわあわと、慌てまくる灯里さん。次の攻撃に移ろうとしてもその構えができない。

灯里「うぅぅ……」

透「灯里さん!」

灯里「ひゃい!」

ひゃいって……!性格に似合わずってこういうことを言うんだな。そして俺は続けて想いを言う。

透「俺は!!柊深夜葵が好きだ!!だから、そこを通してくれ」

灯里「ひ!ひゃい!どうぞ!!どうか私に乱暴をしないで」

よし、成功した。

透「大丈夫。乱暴はしない。そして最後の一言だけ言わせて」

灯里「え?」

透「灯里さんは可愛い。俺は好きだよ」

灯里「か、かわいい!?あああああああああああ!!いやああああああ」

灯里さんはそのまま窓を飛びだして外に逃げてしまった。

透「(よ、良かったテンプレのようなウブっ子で……)」

とはいえ、灯里さんの電撃と高速の槍により学校内の消灯は消え、生徒会所属する委員は彼女以外は全滅してぺたーとなっていた。

透「とりあえずは運が良かったってことにしよう……」

小織「ま、まって……」

寒い冷気がまた身体中を駆け巡る。

倒れていた小織さんが立ち上がる……。

小織「透くん……あなた、もしかして能力に目覚めているかもしれない……」

透「能力?俺がですか?」

小織「そうよ……。だって私達を倒したのよ……こういう言い方はよくはないってわかっているけどあえて言わせてもらうわ、無能力者は能力者には勝てないのになんで……」

透「……」

確かにそうだでも俺は……。

透「確かに、無能力者は能力者には勝てないでも、それは決まったことじゃないと思います。俺はあなた達生徒会も認知しているように何回も失敗している。その度成長をしている。もしも俺が能力を持っているとしたら……」

小織「したら……」

透「葵を傷つけたりはしません」

小織「ははっ……なるほどね……」

パタり。力尽きたのか小織さんは倒れる。

俺は、ごめんなさいと倒れている小織さんに言い屋上への階段を上り扉を開いた。

静かに風邪が吹く。

屋上には時計台があり時計はカチカチとは音はならずに静かに秒針を一つ一つ進んでいた。

夕焼けに染まる屋上。

地平線へとゆっくりと沈む太陽からは、眩い光が溢れながらもこの一つの戦いに終わりをつげようかというように伝わってくる。

その様は、応援しているのかそれともしていないのだろうかでも美しいというのは変わりなかった。

そして時計台の前に彼女が立っていた。

柊深夜葵もまた、その夕焼けの光をその身体に纏いながら長い髪の毛をなびかせていた。

透「……」

???「随分と学園が静かになったわね。まぁ、私の指揮が悪かったというかあなたがここまで来るとおもわなかったし」

先に、喋ったのは、葵だった。俺も沈黙を破りしゃべり始めた。

透「運が良かっただけさ」

葵「運が良かった……ね」

彼女はそう答えると、静かに目を閉じた。

葵「……」

再びの沈黙。改まって話すとどう話せばいいかわからない。一番近くにいたはずなのに一番遠くにいた存在だったから

葵「‥‥‥久しぶりに透とこんな風に会話をしたね」

透「あぁ、小さい時以来かな。それに今は、お前の説教ばかり一方的にきいているからな」

葵と小さい時に過ごした事を思い出す。今思えば俺は彼女に、ひどい一言を言ってしまったのかもしれない。

自分がガキだったからって事を良いことに彼女に‥‥‥可愛くなってほしい。と言ってしまったからだ。

そこからだ、葵と話さなくなったのは。

近所同士仲が良かったという事もあり、お互いの親は、そういう時期なんだろうと笑って、流してくれた。

お互いには学校は同じ学校だったりしたがそこから一切話さなくなった。

理由の一つは能力というものが発動してしまったという事もあるだろう。

当時、能力を発動したばかりの人は、安定しないため、別の施設少しの間だけだが行ってしまう。そして安定したあとに元の学校に戻るという仕組みだ。

そして葵が施設から学校戻ると驚くほどに見違え美人に俺の理想なっていた。

だが、話かけるのもおろか日に日に彼女が、遠くなってく存在になり今や能力持ちで生徒会長の完璧人間になった。

いまこの瞬間がとても、嬉しい葵とまた話せるだなんてずっと続けばいいと思った。

でも‥‥‥それは叶わないのは、目に見えていた‥‥‥だって。

葵「……そうね……でもごめん透また一方的になっちゃう……許して!こんな私を」

彼女が発する魔力が風のように吹いてくる。

透「くそ……相変わらず。すげーよ」

先ほどまでの夕や機に染まった彼女の周りにちがう圧倒的なオーラが纏う。

葵「当たり前じゃない!私は完璧なんだから」

そして時計台の周りにある石・花瓶などの物体が宙に浮き俺めがけて飛んでくる。

透「……っ」

葵の能力は【物体移動】だ。

そしてもうひとつ厄介な能力持っているそれは……。

葵「ストップ」

彼女はそう呟くと、周りの時が止まる。

意識はあるものの自分自身の身動気が取れない。

葵「……解除」

交わしたはずの石などが目の前に現れ当たってしまう。

透「ぐはっ」

葵のもうひとつの能力【時間停止】字のごとく時を止める能力。もうチートだ。

そして珍しいことに【物体移動】【時間停止】という二重持ちの能力を葵は持っている。

何度でも言おうチートだ。俺も欲しいと本音が出そうになる。

それと同時に彼女にかなうものはいないと言われている。そしてその魔力を圧倒的に持っていると言われている。

葵「ごめん……私は完璧でなきゃいけない。透、私のメンツもあるから諦めて」

すると屋上が揺れ始めた‥‥‥。

透「なっ!揺れている‥‥‥」

いや、この学園自体が揺れている。

葵「透‥‥‥なんで能力もないあなたがなんで他の人達を乗り越えられたのかわからないけど‥‥‥ここであなたを」

透「‥‥‥葵、なんでお前はそこまで‥‥‥」

葵「私は、完璧じゃなきゃいけないの!」

彼女が突進してくる。

葵「ストップ」

そして時が止まり。

葵「解除」

時が戻る。

戻った瞬間彼女の手が俺の腹に当たっていた。だがしかし。

透「みえていたよ。葵」

何も意識していないまま言葉を発した俺は右手で葵の腕を掴んでいた。

葵「な、なにこれ。何で‥‥‥まさか‥‥‥」

突然と俺と葵が光に包まれる。

透「や、やめて‥‥‥」

みえる‥‥‥葵の‥‥‥彼女の考えていることが。


《私は、本当はこんな事はしたくない。私は、透の事が好きなの。でも私は完璧じゃなくちゃいけない‥‥‥だって‥‥‥》


そして意識が戻る。何だったのかでも‥‥‥。

透「葵‥‥‥俺の事が‥‥‥」

葵「そ、そんなわっ」

――――ふにゅ。

透「え」

葵「ひゃん」

俺の右手は葵の腕とっていたが、左手は、何かこう柔らかくてでも弾力があるものを掴んでいた。

透「待ってこれっておっ」

葵「ひっ‥‥‥透‥‥‥ひゃっ‥‥‥!」

これは男の本能と言わざるえないのか、もみもみともみ続ける。

透「みえた!奇麗なピンク色だ!」

葵「ふぁっ‥‥‥何言ってんのよ!!私、今日は白よ!」

透「え?白って俺が言ったのはその先の…‥‥」

葵「はっ‥‥‥!もおおおお!信じらんない!!!!」

顔赤らめがらも、葵は一旦俺の所から下がり退避したそして能力を使いそばにあった置き石を俺めがけて飛ばしてくるそれと同時に怒りなのか恥ずかしさなのか学園全体の振動が強くなっていく。

その置石もどこに、飛んでくるのかわかる‥‥‥。

俺は少し首を傾け交わす。

葵「なっ」

その反応に葵はまさかという顔していた。

そして彼女に触れた時、同時に見えてしまった。あまりもの振動で時計台の時計の盤面が葵が当たってしまう所を。なんなんだこれは、もしかして小織先輩が言ってた俺の能力?

カチっと嫌な音がして盤面が落ちてくる。

透「あぶない!」

とっさに俺は動きだした。

葵「え?あぶない?なにが?あっ!」

上を向く葵しかし。すぐそこに盤面が迫っていた。

間に合わないかもしれない。いや間に合うとかそんなんじゃない間に合わせるんだ!

俺は、決死のダイブで飛び込み葵の身体へ手をのばした!

透「葵!手を!」

葵「透!」

盤面がガシャーンっと落ち。なんとか彼女を抱きとめた。

葵「うぅ!」

透「‥‥‥何とか大丈夫だったな―――うっん」

突然と身体をぐっと引き寄せられ唇に柔らかいものが当たる。これって‥‥‥。

透「んんんん!」

目を開けると葵の純粋な目が俺を映した、俺は抵抗はせずそのまま受け入れた。

そして、少し長い唇の重ねが終わると葵の目から涙が。

葵「ひっ、グスン‥‥‥怖かった、怖かったよ。」

そしてまた彼女に触れてしまったのかここでも見えてしまった。それは彼女の心気持ちだった。

久しぶりにみた、彼女の涙‥‥‥ずっとずっと寂しくさせてごめん。ただ、今は見えるものじゃなくて実際に言葉として発していた

葵「私は‥‥‥ずっと透の事が好きだった。でも、透は私の事をみてくれなかった。あの時、透は言った、私に可愛くなってほしいって。その一言で私は変わろうとした。そして同時にこの二つの能力に目覚めてしまった。でもこんな能力もちは私はいらなかった、ただ純粋に透に可愛いって思ってほしかった。だから私は完璧であろうとしたの。だから生徒会長になれば、全校生徒の前でたつそして、透にも見てもらえる。そうすればあなたは私の事をずっと見てくれると思ったの。ずっと一緒にいたいの!あなたと!」

彼女は声を荒げて言った。やっぱり俺は最低な無能力者だな‥‥‥でも今は違う、そして見える‥‥‥俺と葵の未来が‥‥‥

透「俺も‥‥‥葵の事が‥‥‥」

もう一度顔を近づけその言葉を言おうとした。

葵「なんてね!‥‥‥捕まえた!」

透「え!?」

運が良いのか悪いのか葵は転がっていた縄を能力で動かし。

俺の事をぐるぐる巻きにした。

葵「よし!作戦成功!」

どや顔で言う葵、そしてどこから出てきたのかわからないマイクをもち。

葵「水野透を捕まえました!時間はかかりましたが皆さまお疲れ様でした!」

透「ええええええええ!!」


その後俺と剛介は生徒会室に連れられ、こっぴどく叱られたのであった。

説教が終わり剛介は先に帰り俺は、生徒会室に残され俺と葵は二人っきり。


そして今に至る。

葵は言う。

葵「幼馴染特権で生徒会に入りなさい!」

と直々に幼馴染の生徒会長スカウトされてしまった俺。

学園もののストーリーでよくある魔法の言葉。

まさか俺にもそんな言葉がかかるとは思わなかった。

透「は?」

葵「透!あなたには、おそらく能力があるわ!」

透「能力‥‥‥?」

そう言われてもよくわからない。でも今日の起ったこと事を改めて振り返ると、気持ち少し期待をした。

葵「だからね!幼馴染特‥‥‥じゃなくて、生徒会長特権で入って!」

透「!?」

そして、彼女は耳元でこういった。

葵「そうすれば、ずっと一緒にいられるでしょ。‥‥‥ふふっ」

透「あ、葵‥‥‥」

彼女のが今何を考えているか、彼女の心を見ようとしてみたが俺の能力と思われるもの発動しなかった。

葵「あ、でも私は完璧じゃなきゃいけないからね!厳しくいくよ」

結局こうなるのか‥‥‥。

透「あぁ‥‥‥わかっているよ。よろしく葵会長!」

葵「ふふっ‥‥‥宜しく!」

お互いに手を握った。

透「あぁでも。手よりこっちの方が柔らかいなー」

握っていない方の手を葵の胸にむけもみもみした。

葵「‥‥‥っ!こんの!ど変態があああああああああああ!」

こんな感じで俺こと、水野透と柊深夜葵の止まっていた時間が動き始めた。

俺の能力についてはまだあまりよくわからなかったけど、ただ一つだけわかった気がする。

俺と葵は両想いなのだとその事をちゃんと言葉にできるのはまだ先であろうとそれは何故かみえていたのだった。

今は、この生活に慣れて徐々に完璧である彼女に近づいていこうと俺は思った。

そして、柊深夜葵は俺に言う。

葵「そうだ透!私は、あなたの事が好き!」

俺の能力はなくてもよかったらしい。

そして、俺たちは新しく水のように透き通るそんなような日常を過ごしいくだろうーーーーー。


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