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元魔王様たちの日常  作者: 納豆
8/23

8話「謙虚の何が悪いッ!」

サブタイもそのまんまですし、内容もこれまで書いた話で怠惰の次に納得いかない……


更新時間も遅くなってくなぁ……。

「お、中々に様になってきたんじゃねぇか」

「い、いえいえ! 僕なんてまだまだですよ〜」

「お前さんは本当に謙虚だねぇ。他の若いもんも見習え!」


『はい!』




「にしてもお前すげぇよな! 親方が褒められるなんてすげぇよ!」

「親方気難しいから中々認めてくんないんだよなぁ」

「本当にすげぇよお前」

「え、えへへ。そうかな? 僕なんてまだまだ経験も足りてないひよっこだよ」









 最近、近所で何やら工事をやっているらしいと見に行った。

 まだ途中だが中々に大きい。

 完成すれば豪邸にでもなるんだろう。


 行ったのは丁度昼時だったので大工さんたちも昼食を取っていた。

 その中に見たような姿があったので少し近づいてみれぱまぁ驚いた。


 アリスといいロウといいグラといい。

 なんなの、お前らは意外性を見せつけなきゃ気が済まないの?

 俺そんなに素を見せたくない上司だった?

 (自称)頼りがいのある上司のつもりだったのに……。



 魔王軍『傲慢』のライド。

 あいつは『傲慢』の通りに傲慢の塊だった。

 魔王の俺含めて基本全部見下してたし愛想悪いし人望ないしで幹部の中で一番ヘイトを集めていた奴だ。

 かくいう俺も何回もぷっつんしかけた。

 その度に『俺は大人だ。落ち着けぇ。落ち着けぇ。大人の対応をするんだ。俺、大人。OK?』と念じることで抑えていた。


 なのにあれは何?

 人望厚く謙虚な好青年?

 何それ。

 何それ。

 何それ。


 取り敢えず終業時に捕まえるか(恒例)。








「で、言いたいことあるかな?」

「一つだけ、あります」

「ほうほう。言ってみんさい」

「これまで犯してきた数々のご無礼、誠に申し訳ありません! 言い訳のつもりではありませんがあの頃の私はあまりにも愚かでした。その愚か、機会を頂けるなら全霊で償う所存であります!」


 おいおい待て待て。

 本当にこいつ誰だ。

 まるっきり別人なんだが。

 逆に怖くなってくるんだけど。


「魔王様! なんなりと」

「むぅ……」


 もう、


「どんな無理難題でも構いません!」


 めんどくせぇ……。


「……別になんもいらんよ。邪魔したな」

「え、魔王様?」




 戸惑うライドのことも気にせず俺は家に戻って寝た。


 そしてもう元部下を新しく見つけても無視することを心に誓った。

 もうお腹一杯です。

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