6話「細くて何が悪いッ!」
文章力ガタガタですな………。
話はその場で考えてます。
唐突にラブコメし始めたらネタ切れの合図です。
大食い大会なるものが開かれるらしい。
大して量が食えるわけではないが俺も応募してみた。
こういうのってノリだと思う。
それにしても大食いかぁ……。
あいつ、元気かなぁ……。
『暴食』のグラ。
有機無機関係なく捕食するなんて能力を持ったとんでもない奴だった。
人となりはよく知らないが『暴食』担当だったくらいだからさぞ大喰らいなのだろう。
いや、よく考えたらあいつの姿って見たことない気がしてきた。
あいつだけずっと鎧着てて顔も体型もよく分からんかったな。
そんなことをぼんやりと考えながら当日が来た。
集まった参加者は見た目からも分かる奴だったり、食の細そうな華奢な奴だったり様々だ。
メニューはカレー。
中々にキツそうだな。イケて5杯な気がする。
「それではスタート!」
司会者の合図でみんな一斉にカレーをかっ食らう。
飲み物のごとく流し込む奴もいるし熱いのかいちいちフーフーしてから一口ずつ食べる奴もいる。
「おおっと、グラ選手! 一杯でリタイアだーーー!」
…………ん?
「うっぷ………大変、美味しく、頂き、まし、た。………おろろろ」
えぇ………。
「さて説明してもらおうか」
「………はい」
結局6杯でリタイアした俺はグラを捕まえて近場のベンチに座った。
隣に座るのはショタだ。
紛うことなきショタだ。
圧倒的ショタだ。
何言ってんの俺。
「お前が『暴食』のグラで間違いないんだな?」
「そうです。僕が元『暴食』のグラです」
良かった………。道行く人が不審者を見る目だったから間違ってたら社会的に死んでたね俺。
話を聞いてみるとまずあの鎧は遠隔操作してるだけの空洞だったらしい。何それすごい。
………そして半ば予想がついていたが『暴食』ですらなかった。
何もかもを捕食しているかのように見えたあの能力はただの転移能力らしい。
対象は任意の場所に転移させて後日ひっそりとお返しするらしい。
飛んでくる魔法も転移させて凌いだという。
ちなみに食はパン二枚で十分という細さだった。
「じゃあなんで参加したんだよ……」
「元同僚が勝手に……」
その後軽い世間話をして解散し、またも不審者を見る目に晒されながら家に帰った。辛い。