どらむりーる
僕らは手に持って走り出す
目標に向かって一直線に
目的に向かって真っすぐに
ケーブルの長さは限られていて
限られたケーブルの中で
届けなければならないものが
確かに今この手にあって
少しでも早く
少しでも遠く
ガラガラとなるドラムの音
へなへなと落ちるリールの線
自分が真っ直ぐ走ったかなんて
自分がどれだけ走ったかなんて
線がお終いを告げた時しか
振り返って確認なんかしない
そもそも
コンセントは繋いだのか
ここまで走ってきたことに意味はあったのか
そんな確認をいまさら
不安に思って戻ってしまったら
転がっているドラムリールが
不憫で不憫でままならない
最後は地面に投げ落としてもいい
要は
確実に届いたかどうか
それが
運んでいく僕たちの
結果なのだから
そもそも、ドラムリールって見たことあるのかな。
屋外用のシャッタ付きが好きです。
ありがとうございました。