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朝のにおいと、雨の日と。  作者: 悪之文学
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朝のにおいと、雨の日と。1

私の町には隣の町へ行く為の橋が三つある。

私は隣町の高校へ自転車で通っていて帰りは真ん中の橋を渡って自宅へ帰るのだが、今日は友達と遅くまで遊び過ぎてしまい、時間も23時を過ぎる形でいた。


『あー、もぅ絶対ママに怒られるっ』


生憎スマホの充電器も切れ、スマホもいつの間にか充電がなく落ちていた訳だ…。



最悪。

それに追い討ちをかけるかのように寄りによっては、友達と別れて最短距離でない左端の橋から家に帰ることにもなった。


それに左端の橋は、真ん中や右端の橋より断然に帰宅者も少なく歩行者もいない薄気味悪い橋なのだ。



『ウエッ、まじかよぉ…今から真ん中の橋の方までいこうかな…』





カン…カン…




え、なに?

私は自転車に乗ったまま耳を澄ませた。鉄を叩いてるような音…




カン………カン……


まただ…なんの音だろ。でも、橋の手すりを伝わってなっている事には気がついた。




先が暗くて見えない…。



『ま、いっか…ゴミかなんかが当たってるんだ、自転車で駆け抜ければ平気か』



私は自転車のペダルを思いっきり漕いだ。





灯りなんて、自転車のLEDぐらいで先まではよくわからなかった




ん?



今、なにかあった。



自転車で通り過ぎる一瞬のLEDライトに映った物は、確かに黒い鞄とスーツの上着が綺麗に並べてあった。




んんん?

なぜだ?まさか…じ、自殺!?い、いやいやそしたら靴とか…関係ないのかな。いやただ単に忘れ物とか……でも、意図的に綺麗に整頓してあったし。やっぱり自殺。



私は、色々考えていたら怖くなって次第にペダルを漕ぐ速さも上がっていた。





え、。


何か、白い物体が橋の手すりの上でゆらゆらしてる…


でた。ついにでた。



私は思わず、漕ぐのをやめた。

その白い物体を追い抜く勇気がないのだ…。よし戻ろう。



と思った時に、遠くから車がこっちへ向かって来る!



よし…

私はその車と同時に白い物体を横切る事に決めた。

車のライトで明るくなった隙をみて全速力で橋の終わりまで駆け抜ける。よし、決まり。




私は段々近くなる車をまって、ペダルとハンドルに力を入れた。

同時に手すりから響く鉄の音も近い、やはり奴から鳴っているのだと確信した。



その時だ。

車がライトをハイビームに切り替えた。

橋の全体を光の横柱が通る。

私はとっさに自転車を漕いだ瞬間、目に映ったものは。

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