文月さん(仮名・男性作家さん)
このお話はR15かもしれません。
R15だと思われたら御指摘いただけると幸いです。別で投稿いたします。
私に初めての彼女が出来たのは十九のときでした。
男はヤラハタ(やらずに二十歳)をとても恐れます。
なので、それを回避できるのであれば、もうそれだけで人生の勝ち組に入ったと勘違いできるのです。
そういう生き物なのです。
初めて彼女が出来たとき、私は舞い上がりました。
しかし、私は当時包○だったのです。いえ、仮性ですよ。
で、これはまずいと思ったのです。
○を被ったままでは、出来ないと。
初めての彼女とデートの後、家に帰ったときのことです。
私は一念発起したのです。
そう、今こそ、この忌々しい○を剥いてやれと。
しかし、そう簡単な話ではございません。
何しろ、十八年間も守っていてくれた、お○様だったのですから。
しかし、夜家族が寝静まったとき、私は行動に移しました。
剥いたのです。
こう書くと、大したことはないように思えるかもしれませんが、そんなこともなく、まあ、女性の産みの苦しみの超縮小版のような感じです。いや、こう書いても大したことがないように思われることでしょうね。まあ、良いです。
で、剥いたまでは良かったのです。
しかし、微風が当たるだけでも激痛に襲われ、パンツも穿けず、とにかく安静に、と耐えました。
ところが時間が経つ程に慣れるどころか、まったくと言っても良い程、痛みが引きません。
そして、私はベッドに横になることも我慢できない程に追い詰められたのです。
私は限界を感じて、もう飛び起きて○を元に戻そうと決意しました。
しかし、飛び起きた瞬間のことです。
私はもうそのとき、あまりの痛みに貧血を起こしていたようなのです。
それで急に起き上がったものですから、身体が限界を超えたのでしょう。
突然、視界がブラックアウトして、私は意識を持って行かれました。
そう、気絶したのです。
ところが私は立ち上がっていたものですから、もう、そうなると倒れる以外の道はありません。
そう、倒れたのです。前に向かって。
しかし、その先には、鉄製のゴミ箱が待ち構えていたのです。
なんということでしょうか。
私は「ガゴン」という音と共に意識を取り戻しました。
人間、衝撃を受けたときに稲妻が走る描写をしますが、そのとき私の身に起こった現象は、まさしくそれだったのです。
脳天から始まり、足のつま先へ。そしてそこで折返して脳天へ、それが繰り返されたのです。
電撃です。
いえ、雷撃と表現すべきでしょうね。
しかも運の悪いことに私は家に一人で居た訳ではありません。
両親が私の部屋から聞こえた「ガゴン」という音に懸念を抱いて、私の名を呼びながら階段を上ってきたのです。
当然、私はパンツどころか○さえ、まともに装着しておりませんでした。
そんな様を、たとえ両親であれ見せることなどできましょうか。
出来ません。
私は必死で痙攣する身体の制御権を取り戻そうと頑張り、そしてギリギリ間に合ったのです。
そう、パンツを穿くことに成功したのです。
両親が部屋の扉を開けたときには、私は何も知らないよ、というような態度で両親を迎え入れました。
しかし、「あんた、顔血だらけやん!?」
まあ、顔を鉄製のゴミ箱にもろに勢いよくぶつけたのですから当然と言えば当然です。
三針縫いました。