表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋愛実話集  作者: チャーコ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/12

皐月さん(仮名・男性作家さん)

 自分の人生の中で、一回だけ年上のお姉さまに惚れたことがあります。


 年頃になると、自動車の運転免許を取っておこうと誰もが思うんじゃないでしょうか。私は運転自体は出来たし、学科にも自信があったので、自動車学校に通わずにいました。

 試験センターの一発試験を受けていたんですけど、仮免通過のために大体十回前後は受けるのが普通だったんですね。そのとき、まったく同時にアタックを始めた年上のお姉さまがいました。綺麗な女性だったので、下心もあって、懇意になろうと努めたんですね。今考えると、うぶで可愛い男だったと思います。一生懸命話しかけて、試験を受けに行く日を合わせて一緒に通ったりして、


「あ、今日も落ちた? じゃあ今度は明後日ねー」


 みたいに親しく言われるのが嬉しくて。すこーし試験が長引いてもいいかな、なんて考えたりしました。

 結局、私も彼女も七回目で合格。仮免許をもらったらどこかの教習所に入って、いくつか必須講習を受けなくちゃならないって決まりがありました。そのときは春休みだったんですけど、私は名残惜しくて、でもそんなに気持ちが重くならないように、


「じゃあお互い、夏休みに本免許受けにいきますかー」


 と軽く言いました。

 帰りのバス停で別方向のバスを待っているそのときに、勇気を出して彼女の連絡先を訊きました。彼女は快く教えてくれて、初めて連絡先交換してお別れ。

 でも、実はそれっきりになってしまったのです。勇気を出して、連絡先を訊くだけで精一杯でした。そのとき躊躇せず、彼女と連絡を取っていたら、今の人生何かが変わっていたかもしれません。


 今の人生もいいと思いますけれど、時折あの淡い恋心を思い出します。でもへたれだったなあ、私は(笑)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ