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表情(かお)が無い少女  作者: ルエル
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4月 過去②

暗い過去って嫌い

私は笑顔を作るのが苦手だった。人と話していて、面白くても笑顔が引きつってしまう。けど、私は友達が欲しく、必死に笑顔を良く出来るように頑張った。

「笑顔って難しいなー。皆良くこんなこと出来るよ」

笑顔は私にとって一番厳しい課題であった。

「笑顔が出来なきゃ友達は出来ないと思うし、もう少し頑張ろ!」

あの時は友達が欲しかった。あの日を迎えるまでは。私は頑張ったかいがあって、皆のように笑顔ができるようになった。

「おはよっ!水無月!」

「おはよう!橘!」

「あれ?普段のような引きつった顔じゃ無いけど?」

「ふっふーん!笑顔ができるようになったのだよ!」

「おお!よかったじゃん!普通な笑顔をできるようになりたいって良く言ってたもんな!」

「ええ!なんか世界が輝いて見えるの!いい笑顔作って友達100人作るぞー!」

「お前それ、小学生の目標だろうが!中学生が何言ってんだよ!」

「私は形から入るタイプなんですー!」

笑顔が出来てからは人が話しかけてくる時はいつも笑顔で返してた。少しでも、友達を

増やしたかった。しかし、笑顔のせいで友達ではなく、敵を作っていた。

「最近、学校が楽しいなー♪」

その日、気分が良く、スキップしながら教室に向かっていた。その時、女子の声が聞こえる。

「ねえねえ、同じクラスにさー水無月って奴いるじゃん。あいつってさーうざいよね」

「………え?」

私は角に隠れ、その話を最後まで聞いた。

「あー確かにね。男にばっか愛想良くしてさー八方美人って奴?」

「それそれ!ほんっと、あいつってさー`キモい`よね」

最後の一言で私の笑顔は消えた。それからは前のように笑顔が出来なくなり、友達を作ろうともせず、ずっと1人だった。

彩香ちゃんって昔はあんな喋り方だったのか。あの頃が懐かしい。(良く知らんけどw)

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