4月 過去
前の日曜、休んですいませんでした
「あの2人の関係?」
「そ。影山さんだっけ?あの人に違和感感じたからね」
「違和感?どういうこと?水無月さん」
武藤が私に聞き返す。そりゃそうだ。私でもあまり変とは言い切れない。
「私って今日麗華さんに絡まれたでしょ。次の休み時間に麗華さんに謝って貰ったんだけどその時周りには誰も居なかった。なのに影山さんは授業が終わって、すぐに私に話しかけてきた。`殴られなくてよかったね`って」
「なるほどね、影山さんの行動が早すぎてそれが違和感なのか。分かった。水無月さんの頼みなら断るつもりはないし、その結末は僕も気になるしね」
武藤が笑顔で言う。………頼もしく見える。なんか不快。
「ありがとうね。武藤」
「気にしないで!けど、これが無事に終わったら、僕のお願いを聞いてくれる?」
「なに?」
「僕は水無月さんの笑顔が見たい。だから笑って?」
その一言に私の動きが止まる。笑う。私にとってはどんなことよりも苦痛でそして辛い行為。
「………ごめん。それは無理」
「どうしたの?水無月さん」
「ちょっと過去を思いだしたの」
「大丈夫?なにがあったの?」
武藤が心配そうに私の顔を覗く。お願いだからこの話には入ってこないでくれ。私の忘れたいこの過去に。
ちょっとした過去編入るかな?