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Once again…  作者: 折原奈津子
最終章
45/48

閑話 修平おとさんに、べたべたする結婚式場の女の人の事 ~SHOUTA~

 やっと、おかさんが納得して、修平おとさんと結婚式をやるって決めたんだよね。

実はおとさんが買ってきた本を見ながら、僕はおとさんと式場選びっていうのをやってたんだけど。


 …僕も大人になったら、こんな経験をまたするんだろうな。


 ちょっとだけ、面倒だなって思った。

そんな事言ったら、怒られちゃうかもだけどさ。

っていうか、修平おとさんのこだわりがね…凄かったんだよ。

いいなって思ったところには、なんていうんだろう…紙をペタッてつけてて。

そこには必ず電話で、色々聞いたりとか。

えーと、金額でしょ? それと、料理。

あと、キャパシティーって何? そんな事も聞いてたけど。


 おかさんは、やりたくないって言い張ってた。

でも、その理由が、僕のおとさんだった。

ドレスじゃなくって着物で、すっごく大人数だったから、すっごく疲れたんだって。

着物も重かったし、全部おじいちゃんとおばあちゃんに決められちゃったんだって。

だから、おかさんは『写真でもいいじゃない』なんて言って、逃げ切ろうとしてたみたい。

でも、修平おとさんが、逃がすわけないよねー。

だから、結局…やる事になったけどさ。


 新婚旅行は、僕も連れて行ってくれるって!!

だから友達が言ってたグアムか台湾がいいって言ったんだ。

そしたら、そうしようって言ってもらえた!

やったー、僕初めての旅行だよ!

おかさんと二人だと、あんまり遠くには行けないから、1泊で海とか温泉とかだったもん。

一度海外旅行に行ってみたかったんだよ!

修平おとさんのお陰で、叶ったよ! よかったー!!

どうせなら、海でいっぱい遊びたい!


どんな遊びが出来るのか、僕は知りたくて。

「修平おとさん、タブレット貸して?」

「…何に使うんだ?」

「グアムに行ったら、どんな事で遊べるのかなって調べたかったんだ」

「…ほら」

 修平おとさんのバッグから、おとさんは小さいバッグを取り出した。

それをそのまま、僕に渡してくれた。

「ありがとう!」

「使い方、分かるか?」

「大丈夫だと思うけど…」

「見ててやるから、やってみろ?」

「うん!」

 教えてもらいながらだったけど、右手の人差し指だけでだったけど、僕は一生懸命調べたんだ。

どこだったら、おかさんも一緒に楽しめるかなって、いっぱい考えた。

「おとさん、僕ここに行ってみたい。ここならおかさんも楽しいんじゃない?」

「ん? ココス島か。おかさん、好きそうだな」

「なんで?」

「おかさん、イルカ好きだろ?」

「見れるの? 見たい!」

「運がよかったらな」

 そっか、運がよかったら見られるんだ!

じゃあ、やっぱり、ここは行かなくっちゃ!

僕はおとさんと二人、にんまりと笑った.

だってこれは、おかさんには内緒の遊び場だから。

運がよければ、おかさんの好きなイルカも見れる。

でも僕は、シュノーケリングっていうのがやってみたいんだけどね。

ダイビングは、僕はまだだめなんだって。

ほんとはそっちがよかったんだけど、僕の年じゃ出来ないんだって。

つまんないの。


 その後は、どこに何を食べに行くかとか、おとさんがいっぱい調べてくれた。

「僕、ステーキ!」

「…ステーキなんか、こっちでも食えるじゃねーかよ…」

「…アメリカのステーキ!」

「結局のところ、肉だろ?」

「…そうとも言うかも…」

 だって写真見たらおいしそうなんだもん。

…でっかそうだけどさ。

多分おかさんと、半分ずつ…だね。

ま、いっか!




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